研究会ブログ

2015年10月 9日 Fri. Oct. 09. 2015

「目標設定」と「こだわる力」~ラグビー日本代表の躍進~

ラグビーワールドカップ2015にて日本代表が遥か各上の南アフリカ代表を破って日本中に衝撃と感動を与え、更にサモア代表を下したことで、日本ラグビーの進化を見せ付けました。これまでの日本では考えられなかったほどの注目がラグビーに集まっています。

 

2013年11月の第68回文化経済研究会でご講演いただいたラグビーU20ヘッドコーチ中竹竜二氏。

その中竹氏が今大会の日本について分析している記事がハフィントンポストに掲載されていました。

日本の勝利を、「目標設定」の良さ、「ゴールへのプランニング力」とそれを実現するための「こだわり」に還元。

 

2年前の中竹竜二氏のご講演で印象に残っているお話は、「リーダーは適切な失敗を与えること」もその課題の1つだということ。

 

ノーベル賞を受賞された大村智氏も「成功している人はそうでない人の倍も、3倍も失敗をしている」とおっしゃっています。

失敗は成功の母、という言葉もあるように

「失敗→フィードバック→繰り返し→成功」

というのは普遍的なメソッドなのですね。

 

しかし、エディーヘッドコーチの場合はその失敗の与え方も激烈なようで、

 

「実際に代表合宿って非常にきついんです。選手たちも口を揃えて「殺されると思った」っていうほど(笑)」

 

日本人ラグビー選手は体格の問題から世界で勝つのはかなり厳しいと言われてきましたし、今回の日本チームの大金星はほぼ「不可能を可能」にしたレベルだと言っても過言ではないのでしょうか。

だからこそ余計に、エディーヘッドコーチが選手に課した状況や練習がいかに尋常ではなかったかということがうかがい知れます。

 

「彼のすごいところは、練習を試合のあらゆる状況よりもきつい状況・最悪な状況にすることを考えてメニューを設定しているところ。

選手たちが、練習できつい状況でやってきたからこそ、本番で力を発揮できるようプランニングしていたんです。」と中竹竜二氏。

 

適切な目標があれば、それに向けて何をすればいいのかかという課題は逆算できる。具体的な「目標設定」こそが「夢」を「目的・目標」という地平にまで下ろすことのできるメソッドです。チームマネジメントという意味で、ビジネスパーソンもここから多くのことが学べるのではないでしょうか。

 

更に、常に最悪の事態を想定しておき、それに備えておけば百選危うからず……なのでしょうが、実践するには今回の日本チームのように、「死ぬかと思った」ぐらいの鍛錬が必要だと思われます。

目標を設定することの重要性もさることながら、それを本当に実現するには他の強豪チームより数倍のトレーニングをこなさなければならない。正に、「言うは易し、行うは難し」を実現したのが今回の勝利に繫がったのですね。

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