研究会ブログ

2014年11月26日 Wed. Nov. 26. 2014

文化経済2014.11月講演レポート②/小川文男氏

第2部講師は、170年の歴史を誇る株式会社竺仙代表取締役5代目当主小川文男 氏が講師です。

 

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なかなか一発で変換できない竺仙という屋号は、初代の仙之助という方のあだ名から取られているそうです。

背が低かった彼は、「竺(背が低いの意)の仙之助」と呼ばれ、その愛称を縮めてそのまま屋号にしてしまったそうです。

創業は1842年。江戸末期に差し掛かるこの頃、既に初代は歌人として有名でした。その縁で、歌舞伎役者の方々に竺仙の着物を着てもらうよう働きかけ、彼らを広告塔として竺仙は躍進します。

江戸の文化と共に歩んできたんですね。

 

江戸の浴衣の柄の総称である江戸小紋は、桜などのお花はもちろん茶道の道具や大根おろし、太閤記のモチーフなど、どんなものでも柄にしていました。

江戸市民の生活と文化を如実に反映してきた衣類であると言えますね。

 

その江戸文化の中で培われてきた職人の業は、江戸小紋の職人である小宮康孝氏の人間国宝の認定によって日本全体の財産として認められることになります。

 

「しかし、これは小宮さん一人の功績ではもちろんありません。小紋職人全員の賜物なんです」

 

と小川氏。

3cm四方に900の点が打たれた鮫小紋や、遠目にはほぼ無地にしか見えないほどの細やかな縞の織られた行儀小紋などは、

機械では再現しようとしても、人の手で為されたがゆえに生じる“むら”までもは再現できないそうです。

“むら”があるがゆえに人の体に合う。それが人の手で着物を作ることの意味ですね。

 

竺仙は170年培われてきた歴史がありますが、創業当初から市民の生活に寄り添った衣類を作ってきたということがわかりました。

ケの日、ハレの日という言葉がありますが、ケの日の何気ない場面を「粋」に。

その細やかな心配りを我々も大事にしていきたいと思いました。

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