研究会ブログ

2014年08月22日 Fri. Aug. 22. 2014

新宿クリエイターズフェスタ・レポート

今日から始まった新宿クリエイターズフェスタに行ってきたので、その様子をレポートします。

本企画は、アートを通じて新宿、アーティストの双方が高めあっていくための企画で今年で4回目。東も西も新宿全体に数々のアーティストが手がけた作品が展示されています。

 

まずNSビルでは草間彌生さんの作品がホールの真ん中に。

 

 

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草間さん独特の水玉模様が散りばめられた植物のバルーンモニュメント。

高さと大きさはかなりあり、何も足場のない地上からでは全貌はつかむのは困難です。

しかし、NSビルに展示されているというのがポイントです。

29階もある吹き抜けを持っているNSビルは、どの階からも作品を眺めることができます。

ビルの構造と作品の特徴が上手く組み合わさった展示です。

 

隣にある新宿モノリスには、文化経済研究会でご講演いただいた北川フラム氏が監修をした展示の一環で、大石雪野さんの作品が設置されています。

 

 

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『They are letting of the shapes 彼らは形を手放していく』と題された3体の動物は、縮尺が狂っているように縮められていたり引き伸ばされていたりしています。

少し不安になるような不思議な作品です。

 

作品と作品同士はそこまで密集しているわけではなく、複数の作品を見たいと思えば巨大なビル群である新宿を上下左右に歩き回らなくてはなりません。

しかし、むしろその行為自体がアートの意味を我々にもう一度考えさせる機能があるような気がします。

 

というのも、上記した草間彌生さんの作品は建物もアートの一部を担う作品ですし、大石雪野さんの作品は、普通の動物の姿を歪ませることによって、普段とは違う視点を我々に喚起させます。

アート作品は特定の機能を持っているわけではありません。何かが何かの機能や目的を持ち、つねに「それは何の役に立つのか」を問いかけられる現代社会では特異な存在です。

アート作品は何かの役に立つためではなく、「在る」こと自体に意味があると言えるかもしれません。

 

芸術作品を巡って新宿を歩き回ることによって、新宿の街のまるで迷宮のような構造、一つひとつのビルのデザインはもちろん、薄暗い地下道などにいたるまでが「街」という機能を離れた姿を我々に見せ付けます。

 

あらゆる機能をこれでもかと詰め込まれた新宿という街は、機能ということを問われない芸術作品とは正反対だといえます。

だからこそこの企画は、原宿や渋谷ではなく、新宿が舞台であることに意味があると思いました。

機能を度外視してみたとき、新宿はどのような存在として我々の眼に映るのか。普段とはまったく別の視点を我々に教えてくれる本企画は9月7日まで開催されています。ぜひ足をお運びください。

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