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谷口正和 プロフィール

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2017年8月14日

ユニオンジャックの矢

 

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寺島実郎さんが40年以上にわたり、積み上げてきた

英国研究のシナリオがここにまとめられている。

 

世界は、時代ごとに一つの価値軸で区分けされ、

その価値転換によってパラダイムシフトが繰り返されている。

 

19世紀、世界の覇者となった大英帝国は、

アメリカの創生に大きな影響を与えた。

 

大英帝国が持つ高度なブリティッシュストラテジーという着眼は、

ユーラシア大陸の東端に位置する我々にも大きな価値創造・価値伝承の気づきを与え、

歴史の教訓となっている。

 

寺島さんは全体知としての把握と次なる構想への誘いにも着目されている。

 

英国のみならず、世界を体系的に理解する一冊としてご紹介する。

 

出版:NHK出版

価格:1600円+税

2017年8月 3日

100年の旅人

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時間の過ごし方が成熟する社会は

様々な可能性が生まれ、多彩な視点を引き連れていることを感じ取る。

 

あらゆる社会潮流をつぶさに整理することで、

ビジネスの発芽となる一つの着想が見えてくる。

 

人生100年時代の今、継続こそが価値の創造として、

未来を紡ぎ出していくものだとすれば、

間違いなく我々は、止まることのない終わりのない旅路を選択する。

 

先人から理想の生き方を引き継ぎ、そして生活者の魂の叫びに耳を傾けた時、

自ずと、「終焉」を組み立てる時代から、新しく芽生える未来の可能性が浮かび上がってくる。

 

人類が初めて経験する長き旅路、

そのロマンを生き方として重ね合わせ語り掛けるため、

一冊の書籍として上梓いたしました。

 

ぜひ、ご笑覧ください。

 

出版:ライフデザインブックス

定価:700円+税

2017年8月 3日

新書『構想の庭』発刊によせて 谷口正和

 


 

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この度、『構想の庭』の創刊号並びに第二号を取りまとめた新書版『構想の庭』を発刊いたしました。

「1000年の視座から次なる日本、アジア、そして地球社会への思考のヒントを提言すること」を狙いに12人のオピニオンから頂いたメッセージから、どのような未来が見えてくるのでしょうか。

自らの存在を超え、新たな価値と連帯していく潮流は、相対化された価値軸ではなく、往来しながら複合する価値に加えて、先行的な価値軸を作り出し、新たな気づきの連鎖をもたらします。

未来を照らす言葉の片鱗から、次なる生き方が皆様にわずかながらでも視点・視座を届けることができたとすれば、『構想の庭』が、果たすべき役割を少しは担えたのではないかと思っています。

 


 

谷口正和(たにぐちまさかず)

京都出身のマーケティング・コンサルタント。株式会社ジャパンライフデザインシステムズ代表取締役社長、立命館大学大学院経営管理研究科教授(2003年4月〜2013年3月)。京都学芸大学(現:京都教育大学)付属小・中学校、京都府立鴨沂高等学校、武蔵野美術大学造形学部産業デザイン学科を卒業。1981年7月 株式会社ジャパンライフデザインシステムズを設立し様々な企業のマーケティング、経営コンサルを行っている。またマーケット情報分析誌『IMAGINAS(イマジナス)』の発行。商業、観光、産業の経営を学ぶ「文化経済研究会」を主宰。著書に、『文化と芸術の経済学』(ライフデザインブックス)など多数。

 

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2017年8月 2日

「多様性」の再検討と社会的イノベーション 井関利明

 


 

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昨今、「多様性(diversity)」を強調する論が目立ちます。高度成長期を通じて、人々は「等質性」「同調性」「効率性」「量的増大」そして、「競争と成長」こそ、有効で正しいものという認識に立っていました。しかし、その価値観で今の成熟し、多様化した社会を見ていても、すでに現れている多様化現象を、見落としてしまっています。その表れとして、性別、年代、女性、外国人、ハンディを持つ人など「見える多様性」にだけに意識が向いてしまっています。しかしながら、メガネをかけ替え、発想を変えれば、組織の内にも、個人の態度や行動にも「多様性」を見出すことができるはずです。まずはメガネと意識を転換することが大切です。

 

「多様性」を強調する立場からすると、有効なイノベーション・プロジェクトを立ちあげるのに、日本型リーダーは不要となります。リーダーはフォロワーがいて始めて成り立ちます。二元的な上下関係ではなく、多様な立場の多元的なチームの中で、状況と場面に応じて、誰もが役割として“リーダーシップ” を発揮できる「役割複合態」こそ理想といえます。それを構成する要素は、チームの状態を維持させ、事業を促進させているファシリテイター(Facilitator)、互いの価値観の相互理解を促す働きを持つインタミディエイター(Intermediater)、そして言葉の違いや発言者の背景を踏まえて意訳するトランスレイター(Translator)の少なくとも3 つの役割が求められます。役割は特定の個人に帰属するものではなく、各人がすべての役割を担う場合もありえます。そしてチーム・メンバーに、参画意識を与えるエンゲージメント(Engagement)、意識と感情の共有によるエンパシー(Empathy)、そして参画メンバーが役割を担い活性化するエンパワリング(Empowering)がイノベーションの原動力となるのです。多種多様な知がダイナミックに組み合わされた状態となることが、社会的イノベーションへとつながっていくはずです。

[2016 年4 月1 日発行『構想の庭』第2 号 再録]


井関利明(いぜきとしあき)

1935 年生まれ。慶應義塾大学名誉教授、社会学博士。慶應義塾大学経済学部卒業、同大学大学院社会学研究科博士課程修了。知的世界の放浪者を自認。大学改革の手本となった慶応大学SFC 創設の中心メンバー。著書に『創発するマーケティング』(日経BP 社)、『思考~日本企業再生のためのビジネス認識論』(学研)など多数。

 

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2017年8月 1日

「移動と交流」が開く新時代 寺島実郎

 


 

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日本は今、2048 年までに人口が1 億人を切り、その4 割が65 歳以上の高齢者という「異次元の高齢化社会」の入り口にいます。加えて、帰属していた会社組織を失い、孤立の中に陥る都会の高齢者問題も深刻です。そこで、都会で暮らす高齢者を社会的に参画させる仕組みづくりを提案していきたいと思っています。そこで着目したのが、

「移動と交流」です。これは外国人を相手にした観光のみならず、日本全体の活力を活性化させていくためにも、大切な視点だと思っています。そもそも移動とは、自分が過ごしてきた時間とは別の時間を過ごしてきた人との出会いから刺激を受け、知恵を身に付けていける行為だと思っています。つまり、空間を移動することで経験できる非日常の体験こそが移動と交流の本質だと思っています。その視点からインバウンドの施策を見ると、残念ながら「爆買い」に頼り切ってしまっています。移動と交流にもっと付加価値をあたえ、ハイエンドのリピーターを確保することが大切です。

その付加価値として日本固有の歴史や産業というコンテンツがふさわしいと思っています。そして、それぞれが点としてだけではなく線から面へとつながりある構想力を持ってビジョンを描いていくことが求められていると思っています。

[2016 年4 月1 日発行『構想の庭』第2 号 再録]


寺島実郎(てらしまじつろう)

1947 年北海道生まれ。73 年早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了後、三井物産入社。米国三井物産ワシントン事務所長を経て、99 年三井物産戦略研究所所長。2001 年日本総合研究所理事長、09 年多摩大学学長。現在、社会問題をテーマにBS11 で毎週金曜日21 時~「現代ビジネス講座 世界を知る力」を放映中。

 

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2017年7月31日

幸福実感社会への転進

 

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『構想の庭』で、お世話になった

月尾嘉男さんから書籍をいただきました。

 

月尾さんの着想は、あらゆる課題を

100年単位で何がチャンスかを大胆に整理されており、

私たちを勇気付けてくれます。

 

6800の島で構成され、陸地のほとんどが山林に覆われている日本。

その中、あらゆる課題に対する「不易流行の見極め」が提示されています。

そして、企業が果たすべき役割まで戦略的な視点で描いていらっしゃいます。

 

科学技術を軸足にした継続すべき未来の形とリンクする

解釈がこの本の持っている魅力です。

 

先入観を打破すれば、新しい未来が出現します。

 

まさに歴史の教訓から長期ビジョンの中にある

社会的着想を紐解く一冊。

 

 

出版:モラロジー研究所

定価:1200円+税

2017年7月31日

水の国を考える 嘉田由紀子

 


 

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琵琶湖周辺の集落では、昭和30 年代には16%の集落で琵琶湖や河川の水を直性に飲み水にしていました。その理由は、当時、し尿をはじめ、汚水を一滴たりとも河川や湖に流さなかったからです。米の研ぎ汁やナスのヘタなども溜めておき、牛などの家畜の餌にしたり、畑に持っていき、風呂の落とし水ですら川に流さず、尿と一緒に畑に撒いていました。「もったいない」と栄養分を使い回しをした、これが「伝統的用排水システム」です。

しかし、高度成長期以降、このシステムは崩壊してしまいました。その根源は、トイレの水洗化です。近代住宅の登場により、汚水をすべて川に流してしまう住宅が日本中に広がっていきました。この時期を境に汚い水を川や琵琶湖に流さないという観念が失われてしまったのです。

一方、日本には「神仏習合」の思想があります。土着文化を排除するのではなく融和するというこの思想は、多様化が叫ばれる現代社会において重要な意味を持つと思っています。

私も滋賀県知事として、原発の危険性を訴え「卒原発」の暮らしを提唱しても何も変わりませんでした。人と水、人と自然との共生を社会に融和させていくため、「琵琶湖の番人」として私は毎朝琵琶湖から昇る朝日に手をあわせ、琵琶湖の水を飲むことを日課にしています。神仏習合の思想を貫き、地域循環型の「もったいない」サステナブルライフを構築しながら、比良山の向こうの若狭湾岸の原発を監視していきたいと思っています。電源の代わりはあっても琵琶湖の代わりはありません。

[2016 年4 月1 日発行『構想の庭』第2 号 再録]

日本各地には、それぞれ独特の文化があり、個々の価値を持っています。私はそれを「文化資源」と呼んでいます。文化資源は歴史と伝統がつくりだし、日々、堆積していくものです。それが熟成し、やがて発酵していきます。それは、独特の匂いを発しますが、その癖のある匂いも徐々に芳醇な香りとなって深みのある味わいを醸し出していきます。その香りこそが地域に眠る財産であり、その価値をヨソモノが発見してくれます。日本はすでに成長期を終えた社会です。これからの高齢化や人口減少を考えたとき、ヨーロッパのような熟成感のある滅び方を考える必要があります。国民国家の歴史はたかだか2世紀余り、国家が滅びても都市は生きのびるでしょう。京都はそういう生きのびる都市のひとつでしょう。
これまでのやり方では通用しない、ギアチェンジしなければならないのに、今の日本にはそのための動機付けとなる危機感が不足しているのではないでしょうか。戦略的な視点から、利用可能な文化資源を最大限活用した地方や都市の経営を推進していってもらいたいものです。
[2015年8月1日発行『構想の庭』第1号  再世界は、もはや「グローカル」という新しい時代に突入していると思います。今、物ではなく体験が売れる時代です。それは、訪れた観光客が文化体験を購入していることからも明らかです。それが、いまの時代の商品です。そういった豊富な商材を持ち合わせているのが、地方です
 

嘉田由紀子(かだゆきこ)

1950 年埼玉県生まれ。京都大農学研究科博士課程、ウィスコンシン大学大学院修了。農学博士。滋賀県立琵琶湖博物館総括学芸員、滋賀県知事などを経て、現在、びわこ成蹊スポーツ大学学長。環境社会学者。著書は『知事は何ができるのか――「日本病」の治療は地域から』『いのちにこだわる政治をしよう!』(ともに風媒社)など多数。

 

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