研究会ブログ

2016年12月 2日 Fri. Dec. 02. 2016

庵野秀明氏 特撮とアニメとその危機

 

週刊新潮に『エヴァンゲリオン』シリーズ、『シン・ゴジラ』監督の庵野秀明氏のインタビューが掲載されていました。
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『君の名は。』と共に2016年の夏に大ヒットを記録した『シン・ゴジラ』にまつわる話と共に、日本の文化の特徴であるアニメを取り巻く制作環境に対する苦言が掲載されていたので引用します。
「政府は「クールジャパン」のかけ声の下、日本のアニメをPRしていますが、主体が経産省なので売る方には予算がついても、もの作りにお金を回せないみたいです。アニメ制作現場で賃金が安いのは、ひとつは利益を還元するシステムがほとんどないからだと思います。
(中略)
映画やテレビの制作システムだと、出資者以外は儲からないんです。出資おリスクを負う以上、儲かった時の利益も総取りなんですね。たとえば、映画で興行収入がいくらになろうとも、監督のギャラは製作時のものだけで、成功報酬は何もありません」
以下の記事によると、アニメーターの年収は110万円、時給換算では約350円、鉛筆や消しゴムなどの道具は自腹という衝撃的な事実も。
アニメーターに人並みの生活を(http://blogos.com/article/111190/)
この現行システムをどうにかして変えるために
「『エヴァンゲリヲン新劇場版』はそれまでの製作委員会方式ではなく、カラー(庵野氏主宰の会社)が全額出資の形で制作しています」
と庵野氏。
出版事業では『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』の他、原画集や画コンテなど、アニメ周辺の文化遺産となり得る資料の保存にも取り組んでいます。
「弊社の壁に『ガンダム』の複製原画を貼っていますが、これも僕らが原画集を作ろうと言って、持ち主が名乗りを上げてくれたので発掘できたのです。メジャーな『ガンダム』ですら、資料に関してはそのレベルです」
国は海外にアニメを売り込むことには注力していますが、「クールジャパン」という掛け声そのものに現場やアニメファンからは白けた目が向けられているのが現状。
作品は同時代にどれほど拡散されるかというヨコ軸だけではなく、どれほど時系列を追ってそれが文化と関連付けられるかによって「文化」となるか、単なる消費物となるかが分かれるもの。
日本のアニメ史の流れを確実に変えた一人である庵野氏だからこそできる文化継承に期待が向けられます。

週刊新潮11/24号に『エヴァンゲリオン』シリーズ、『シン・ゴジラ』監督の庵野秀明氏のインタビューが掲載されていました。

 

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『君の名は。』と共に2016年の夏に大ヒットを記録した『シン・ゴジラ』にまつわる話と共に、日本の文化の特徴であるアニメを取り巻く制作環境に対する苦言が掲載されていたので引用します。


「政府は「クールジャパン」のかけ声の下、日本のアニメをPRしていますが、主体が経産省なので売る方には予算がついても、もの作りにお金を回せないみたいです。アニメ制作現場で賃金が安いのは、ひとつは利益を還元するシステムがほとんどないからだと思います。

(中略)

映画やテレビの制作システムだと、出資者以外は儲からないんです。出資リスクを負う以上、儲かった時の利益も総取りなんですね。たとえば、映画で興行収入がいくらになろうとも、監督のギャラは製作時のものだけで、成功報酬は何もありません」


以下の記事によると、アニメーターの年収は110万円、時給換算では約350円、鉛筆や消しゴムなどの道具は自腹という衝撃的な事実も。

アニメーターに人並みの生活を

この現行システムをどうにかして変えるために


「『エヴァンゲリヲン新劇場版』はそれまでの製作委員会方式ではなく、カラー(庵野氏主宰の会社)が全額出資の形で制作しています」と庵野氏。

出版事業では『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』の他、原画集や画コンテなど、アニメ周辺の文化遺産となり得る資料の保存にも取り組んでいます。


「弊社の壁に『ガンダム』の複製原画を貼っていますが、これも僕らが原画集を作ろうと言って、持ち主が名乗りを上げてくれたので発掘できたのです。メジャーな『ガンダム』ですら、資料に関してはそのレベルです」


国は海外にアニメを売り込むことには注力していますが、「クールジャパン」という掛け声そのものに現場やアニメファンからは白けた目が向けられているのが現状。

作品は同時代にどれほど拡散されるかというヨコ軸だけではなく、どれほど他の文化に影響を与え続けるかというタテ軸によって「文化」となるか、単なる消費物となるかが分かれるもの。

日本のアニメ史の流れを確実に変えた一人である庵野氏だからこそできる文化継承に期待が向けられます。

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