江戸の生活文化: 2010年9月アーカイブ

DSC_0330.JPG
8月28日(土)、
折しも浅草はサンバカーニバルの熱気に包まれていたが、
それとは対照的に晩夏とは思えないような
強い日差しと蒸し暑さの中で緩い時間が流れる向島。
この日、江戸美学研究会は虫きき&浴衣で夕涼み。
DSCF4644.jpgDSCF4630.jpg
向島百花園は、文化二年(1805)に北野屋平兵衛こと、
佐原鞠塢(さはらきくう)が当時の文人墨客たちの協力を得て創立。
園内には梅をはじめ、万葉集や詩経にある植物を配し、
四季を通して花が絶えることはない花園として江戸の人々に愛された。
まだ秋の花には早いが園内で虫かごをもらい
松虫や鈴虫、蟋蟀、キリギリスを好きなところに放ち、
日が暮れて蝉に変わり秋の虫たちが鳴き出すのを待つ。
DSC_0317.JPGDSC_9835.JPG
名も知らぬ花に感動し、まだ鳴かぬ虫の音に時折、耳を澄ます…、
園内を散策しながら日暮れを待つのんびりとした時間は新鮮。

江戸の人々の豊かな表現はこうしたものから
生まれたのかもしれない、
と思わせるひとときだ。
日暮れとともにぼんぼりや灯籠に灯が入ると、
それぞれの着物が陽の光とはまた違う魅力を見せはじめる。
そして虫も静かに鳴きだし、気がつけば、涼しい風が浴衣の袂を取っていく…。

何気ないことだが、素敵な時間の過ごし方だ。
DSC_9877A.jpgDSC_9878A.jpgDSC_9879.JPG
江戸美学研究会では、一緒に江戸を楽しんでいただける方を募集しています。
会員登録はこちらから⇒ https://www.jlds.co.jp/ebilab/moushikomi.html


また、江戸美学研究会では来年のダイアリー
『江戸帖 EDO DESIGN DIARY』を制作中です。
ご予約の方は ⇒
http://www.jlds.co.jp/edotyo/

最近の記事
バックナンバーを見る
バックナンバーを見る