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谷口正和 プロフィール

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2010年8月13日

心が還る場所。

 

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柳田國男の『遠野物語』が発刊されて今年で100年。

これを記念して表参道のレストランでイベントが開催されたので行ってみた。

シェフは遠野出身だそうである。

 

ご存じのとおり『遠野物語』は、岩手県遠野町に伝わる民話集で、

天狗、河童、座敷童子など、遠野の土地の風土から生まれた物語である。

『遠野物語』が、単に発刊100年を超えて、

今深い共感と興味で包まれ始めたのは、

やはり日本人の日本文化回帰志向が根底にある。

今私たちは、自分たちが何者であるかを再確認したい。

そのためには一度、自分たちの心の河を遡行してみる必要がある。

そのシンボルが遠野物語であったり、京都であったりするのだ。

東北の土着文化の中に、

忘れ去られた日本人の原点があるだろうというのは、今日の直感である。

日本人の心の故郷探しの時代が来た。

みんな、心が還る場所を探している。

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