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谷口正和 プロフィール

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2017年3月22日

文字の美・文字の力

 

杉浦康平氏は最もシャープなインテリジェンスを持ったデザインリーダーの一人だ。
武蔵野美術大学で私が師事した粟津潔氏とも同時代を切り開き、まだ世の中にデザイナーがあまりいなかった時代の牽引役でもあり、その頃から編集や文字、言葉を重視されていた。
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単に「読む」という機能を超えて、美意識のシンボルとして文字と取り組む。和文字という系譜の中で初期の象形文字があり、ビジュアライズされたものが意思伝達という大きなカテゴリーの中で継承されてきた。
今それが世界で新たな文化の入り口として好奇の門となっており、西洋が東洋を取り入れる際のとっかかりとなるのもまた文字である。
本書『文字の美・文字の力(税別2800円 誠文堂新光社)』は2008年の出版だが、このレベルの編纂ができる人は杉浦康平氏を置いてはいない。コミュニケーションにおける知性と美学という我々が預かる領域のパイオニアである。

杉浦康平氏は最もシャープなインテリジェンスを持ったデザインリーダーの一人だ。

武蔵野美術大学で私が師事した粟津潔氏とも同時代を切り開き、まだ世の中にデザイナーがあまりいなかった時代の牽引役でもあり、その頃から編集や文字、言葉を重視されていた。

 

 

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単に「読む」という機能を超えて、美意識のシンボルとして文字と取り組む。和文字という系譜の中で初期の象形文字があり、ビジュアライズされたものが意思伝達という大きなカテゴリーの中で継承されてきた。

今それが世界で新たな文化の入り口として好奇の門となっており、西洋が東洋を取り入れる際のとっかかりとなるのもまた文字である。

本書『文字の美・文字の力(税別2800円 誠文堂新光社)』は2008年の出版だが、このレベルの編纂ができる人は杉浦康平氏を置いてはいない。コミュニケーションにおける知性と美学という我々が預かる領域のパイオニアである。

 

2017年3月14日

アートフェア東京2017

 

「アートフェア東京2017」が今年も東京国際フォーラムで開催される。(17−19日)
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私の同級生であるFusako Ekuniさんも、フランスパリのギャラリーのサポートを受けて出展をしている。
21世紀において最も重油なピースリレーションシップのナンバーワン項目にあるのがアートのインパクトである。
一点突破力を持った個性へと個人が行き着き、どこまで会話と対話を市場化できるかが問われる中で、アートというものが東京においてインターナショナリティを持つことの意味が高まっている。
芸術の国際会議場でもあるこのフェアに、私は今年も駆けつける。新たなクリエイティビティに出会うことを楽しみにしている。

「アートフェア東京2017」が今年も東京国際フォーラムで開催される。(17−19日)

 

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私の同級生であるFusako Ekuniさんも、フランスパリのギャラリーのサポートを受けて出展をしている。

21世紀において最も重要なピースリレーションシップのナンバーワン項目にあるのがアートのインパクトである。

 

一点突破力を持った個性へと個人が行き着き、どこまで会話と対話を市場化できるかが問われる中で、アートというものが東京においてインターナショナリティを持つことの意味が高まっている。

芸術の国際会議場でもあるこのフェアに、私は今年も駆けつける。新たなクリエイティビティに出会うことを楽しみにしている。

 

 

2017年3月 6日

未来よ こんにちは

ミア・ハンセン=ラブ監督『未来よ こんにちは』は、ベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞した注目の映画である。お一人様の終着駅という、時代の潮流に最も強く複合しているテーマを描いている。

 

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自らが孤独な時の流れの中にいることに気づいてもそれを強かに受け入れながら、予測した未来と、現実に佇んでいる姿を発見する。

生き方が問われている中で、一人ひとりが周辺に新しい喜びを提示して、もっと明るい未来に対して取り組んでいこうという課題認識が授賞につながったと言える。

孤独とは自由そのものの姿であり、自らの足で歩いていく人生の本質がそこに宿っている。それが穏やかで情緒性の高い自己とともに再創造されており、再び自分に微笑みかける未来ににらみどころを持っている。

私もこの映画の解説に触れたときに、非常に強く惹かれるものを感じた。

3月25日から渋谷東急Bunkamuraのシネマにてロードショー。

 

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