江戸の生活文化: 2011年3月アーカイブ

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3月26日(土)快晴

江戸美学研究会主催『URBAN LIFE METRO』読者限定イベント、
「日本橋女子88人女子会ウォーキング」の開催日。
この日は、七十二候でいえば「桜始めて開く」とあるが
あいにく朝から強い北風が吹き、
桜どころではなく寒さが身にこたえる。
それでも、9時50分ごろから日本橋南詰「滝の広場」には女性が続々と集結。
そして、88人女子会改め、66人女子会の始まり、始まりー!
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ただ日本橋を歩いたのでは、江戸美学研究会が主催する意味がない。
ご存知のように日本橋は、1604年(慶長9年)に五街道(東海道、日光街道、
奥州街道、中山道、甲州街道)の起点として定められ、流通の拠点として
栄えた町。その日本橋を歌川広重が描いた『江戸名所百景』や『
熙代勝覧』など
と見比べながら往時を振り返えるというのがこの会の趣旨。
ちなみにこの橋の近辺だけでも当時をうかがわせるものがたくさん残る。
日本橋という文字ひとつとってもこれは十五代将軍徳川慶喜の書。
ご協力いただいたNPO法人東京シティガイドクラブのボランティアガイドの方々の

こうしたお話を聞きながらのウォーキングは、歩く距離は短くとも
たっぷり江戸にひたる2時間半となった。
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日本橋を出発し、西河岸橋、一石橋、常盤橋、日本銀行、三井本館、三井タワー、
三越、コレド室町、老舗街、コレド日本橋、名水白木屋の井戸などが主なスポット。
それぞれにどれだけ当時、日本橋が幕府の膝元として人々が集まり、
さまざまな文化や歴史を創ってきたかを物語るものが残る。
ボランティアガイドの方々は、江戸の切絵図や手持ちの資料を示し、
よりわかりやすく、より想像を巡らすことができるように説明してくれる。
下は江戸名所百景の「する賀てふ」と同じところから見た現在の三井本館と三越の
の間の通り。富士の手前に雲に隠れたところがちょうど江戸城にあたる。
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いつも何気なく歩いている通りにもストーリーがあり、見過ごしていた
旧跡の多さにも驚かされる。
  
 名所旧跡を巡るうちに女子会のはずが道行く人もまじり、
いつしか説明を一緒に聞く人の輪ができていた。

                                                                                                             
この度の東北地方太平洋沖地震により被災された方々に
心よりお見舞い申し上げます。

今回のイベントも大切な方をなくされた方々のお気持ちや
余震や原発などで心休まらないない日が続いていることを考えれば
中止または延期という選択肢もありましたが、
江戸美学研究会としては、少しでも平素と同じようにとの思いから決行いたしました。

ガイドの方のお一人が「私が思う江戸の美学とは、人々が助け合う姿であり、

心だと思います」とおっしゃいました。
今の暮らしのルーツとなる江戸時代の名残が色濃く残る日本橋という町を巡ることが
今、私たちが直面している「暮らし方や生き方への問いかけ」に対する
ヒントとなれば、と思います。
ご参加くださいました皆さまの「楽しみにしていました」、
「外に出るきっかけになりました」というお言葉に感謝いたします。
そして、ボランティアガイドの皆さま、
協賛いただきました皆さま、ありがとうございました。

東京シティガイドクラブ ⇒ http://tcgc.5.pro.tok2.com/
榮太樓總本鋪http://www.eitaro.com/
お江戸日本橋亭http://www1.odn.ne.jp/~engeijou/nihonbashi.html
にんべんhttp://www.ninben.co.jp/
薮伊豆総本店 ⇒ http://www.yabuizu-souhonten.com/honten/index.html

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