囲み枠(上)
谷口正和 プロフィール

RSS

2010年12月14日

日本と自然と文化。

fukuharakisetuhon.jpg

 


資生堂名誉会長の福原義春氏から

『季節を生きる』(毎日新聞社)をお送りいただいた。

相変わらず深い思索に包まれた本である。

日本人の生き方は、月の暦である太陰暦を軸とし、

二十四節気、さらには二十四節気をそれぞれ3つに分けた

七十二候を旨として生きるべきであると説く。

七十二候はそれぞれ5日間くらいらしい。

ある動物カメラマンが獣道に伏せてじっと動物を待っていると、

1週間くらいの単位で自然が変わっていくのを体感するという。

七十二候が日本の季節サイクルなのかもしれない。

太陽暦で生きるようになってから、

私たちは日本の季節が持っている

微妙な変化を忘れてしまったようである。

福原氏は、日本の数少ない教養人の1人である。

傾聴すべきことが多い本だ。

HOME