2009.6.24更新

 "手のひらの劇場"が外へ飛び出した

 

ehon8000.jpg

 

先日、絵本作家・染色家の田島征彦さんが出品されている
京都で開催中の「祇園祭展」に行ってきました♪
田島さんは淡路島で畑を耕しながら自給自足の生活を送り、
数々の素晴らしい作品を世に送り出している
日本を代表する作家の一人です。
(上部画像は田島さんの処女作絵本「祇園祭」の表紙です。)

「祇園祭展」は京都にある「染・清流館」にて開催中の
染色展示会で、今年(2009年)が第1回目となり、
田島さんはその企画や人選を引き受けています。
その展示会で田島さんが出品されるとお聞きしたので、
是非行ってみたいと思っていた所でした。
 

私はタイミング良く京都に行くことになり、わくわくしながら

みなみ:「月曜日、行かせて頂きます!」
と田島さんにご報告。 
すると

田島さん:「染・清流館は月曜日休みです。」

みなみ:「ショック!」

田島さん:「ビルの上から2m×14mの大きな祇園祭の型染めが
下がっている。その大作なら休館日でも見られるはず。」

みなみ:「そんなに大きな作品が?!せめてそれだけでも!」

ということで、
少し残念と思いながらも、はりきって京都へ!
「染・清流館」は烏丸駅から徒歩5分程歩いたところにあります。
賑やかな大通りから少し小道に入ったところに、
遠くからでもはっきりわかるほどの大きな型染めがビルから
下がっているのが見えました。
 

 CIMG3779.JPG

なんて大作!今にも動き出し、
声が聞こえてきそうな祇園祭の型染め。(2m×14m)


少しだけ中の様子をご紹介♪

090612_1650~01.jpg祇園祭の大きな屏風が飾られています。
近くで見たらもっと迫力がありそう。
本当に中に入れなかったのが残念でなりません。
(画像:田島さんご本人撮影。暖かいお心遣い、本当に感謝です。)

 

そもそも田島さんが「祇園祭」と深く関わるようになったのは
処女作絵本1974年「祇園祭」(童心社出版、
世界絵本原画展で金碑賞)から。
この絵本は祭りを創り上げる側から描いた作品で、
力強い町衆の息吹きを、眼の奥に焼き付けた
感動的な情景を黒と鮮やかな彩色の型染めで
見ることができます。
田島さんが書かれているエッセイ「ピコちゃんを食べた」
(飛鳥出版室)に絵本完成までの長い道のりが
書かれているのですが、生活の全てを一冊の絵本に捧げる
作家の姿には人々の心を動かす強い力があります。

今回、田島さんの作品から「絵本」のイメージは、
ページを1枚ずつめくっていく"手のひらの劇場"
のようなものだと思っていたのですが、
この「祇園祭展」の作品はその概念を覆すような
力を持っていると感じました。
 

 CIMG3787.JPG

 
田島征彦さん プロフィール

1940年大阪府堺市生まれ。画家。
京都市立美術大学染織図案科卒。
「じごくのそうべえ」で第1回絵本にっぽん賞受賞。
世界絵本原画展金牌、小学館絵画賞、
ライプチヒ国際図書デザイン展銀賞受賞。
他に「そうべえごくらくへゆく」「そうべえまっくろけのけ」
(以上童心社刊)など。
 

※田島征彦さん ウェブサイト
「たじまのんのんてい」
http://www.eonet.ne.jp/~tajima-yuki-syu/

※「染・清流館」 ウェブサイト
 (「祇園祭展」は2009年7月24日まで開催中。)

http://someseiryu.net/

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