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2014年4月30日 11:44

セルフドクタークラブ(SDC)では、健康や高齢社会の分野に関する

メディア情報を多角的に分析し、その潮流をキーワードにまとめ、

定期的に発信しています。

第21回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より抽出された

メインキーワードは、「生涯生産」です。

 

「生涯生産」とは、つなぎ手である次世代に自らの後ろ姿を示し、

未来の担い手を育てあげることを指します。

人は誰しも日々何かを消費をしながら暮らしていますが、

その一方で未来の希望をはぐくみ、少年少女にその志を手渡していくことで、

生産活動に寄与しているのだと言えます。

 

伝承されている芸術を、覚悟を持って舞い続ける人や、

若いアーティストの活躍の場を、私費を投じて提供する人など、

生涯を通して後進に働きかける姿から、「生涯生産」のキーワードは

抽出されました。


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次の世代へのバトンタッチに果敢に取り組む

“生涯芸術家”ともいうべき生き方を実践している人々は少なくありません。

生涯を通じて創意工夫を続け、何かに貢献する姿勢は、

結果として、つなぎ手を生産することに従事しているのです。

 

今回の分析対象となったメディアの中から、

いくつかの事例をご紹介します。

 

岩手日報(4月15日)は、花巻市大迫町の早池峰神楽を舞い続ける

佐々木隆さん(83)を取り上げています。

130人余りの観衆を前に、刀や扇子を巧みに操り、雄大な舞を披露する姿は、

「精根の尽き果てるまで舞う」という神楽への情熱にあふれています。

500年以上伝承されている早池峰神楽は、

佐々木さんにとっては生活の中に当たり前にあったもの。

生涯現役を貫く気概で、背中で後進に語り続けています。

 

同じく岩手日報(4月16日)は、花巻市大畑にある湯本美術展示館の

小田原光晴さん(73)に注目。「若い人たちの『足場』、

作品発表の場を提供したかった」という小田原さんは、

美術教諭を退職後、私財を投じて自宅脇にギャラリーを増築し、無料で開放。

これが現在の湯本美術展示館です。

学生時代、恩師の紹介で画家の故岡本太郎さんに会った際、

「若い人を指導し、東京に送り出しなさい」と言われたことが、

現在の活動の発端となりました。教え子や若手芸術家が開く個展で、

この先1年間の予定は埋まっているそうです。

 

「毎日が発見」(4月号)は、「強く、美しく生きよう」の中で、

俳優の仲代達矢さん(81)を取り上げています。

「大先輩を見て、歳を重ねていけば素晴らしい境地が

待っていると思っていたが、とんでもなかった。

80代になっても内面の葛藤は変わらず、老成など夢のまた夢と」と。

さらに、「同世代は次々と死んでいく中、映画の最盛期を生きた役者の1人として、

最後に次の世代につなげるきっかけをつくりたい」とし、

残された時間を「弓折れ、矢尽きるまで走りきりたい」と、

役者としての最後の使命を熱く語る仲代さんに着目しています。

 

これらの事例を通して、自らの人生をかけて次の世代へ未来の希望を

バトンタッチする姿に着目し、キーワード「生涯生産」が生まれました。

 

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2014年3月31日 15:35

ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、

健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、

その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。

第20回目となったメディア分析会議”CANALYZE”より抽出された

メインキーワードは、「さあ、社会へ帰ろう」です。

 

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長く生き続けることを価値づける社会が、

次の段階へと進み始めています。

長く生きながら、年齢そのものをカウントする存在から、

年齢不問のあり方を求めた新たな価値創造の兆しが見えてきました。

そこにあるのは、「誰かのために生きよう」という貢献と奉仕の精神です。


人は、決して1人で生きていくことはできません。

社会や他者によって支えられて生きてきた結果が長寿なのです。

「少しでも人の役に立つように生きる」ところに、人は行きついたようです。

自分が住み慣れた地域で、誰かのために生きることを

目標に設定した生き方が、次々と現れてきました。


そこで、導き出されたキーワードが「さあ、社会へ帰ろう」です。

これまでの終活のラストシーンは「自然回帰」にありましたが、

今、確かに顕在化してきたのは、小さな規模でも誰かの役に立ち、

近隣にいる家族として地域社会へ貢献しようとする姿です。


さあ、社会へ。さあ、家族へ帰ろう。

これが長寿社会の重要な柱であることが、今回の分析で確認できました。

長く生きたことを褒め称えていた段階から、生き方の本質を問う時代へ、

大きな転換期が訪れたのです。


今回の分析対象となったメディアの中から、

いくつかの事例をご紹介します。


JICAの広報誌である『mundi』3月号には、

シニアボランティアとして南米コロンビアへ渡り、

美しい砂浜を守ろうと奮闘している辻昭男さんの姿を紹介。

「開発途上国で働きたい」という学生の頃の思いを、定年退職を機に実現。

60歳を過ぎて数々の壁に直面しながらも、

「現場を歩き、観察し、良く知るという基本を再認識させられました」

という辻さんの姿勢に注目。


徳島新聞(3月16日)では、66歳のときにユズ味噌造りで起業し、

昨秋にはAPECのセミナー(バリ島)で創業の経緯をスピーチした

三澤澄江さん(73)を取り上げています。

起業当初は夜行バスで上京し、自ら催事に立って徳島特産ユズを

使った味噌をアピール。

セミナー会場では、「最高齢の発表者だが、心は誰よりも若い」と

称賛の声が絶えなかったそうです。


四国新聞(3月19日)は、地域おこし貢献で農林水産大臣賞を受賞した、

小豆島の中村佳子さん(78)に注目。

1996年に産直市を自ら立ち上げ、2006年には味噌造りに挑戦。

11人で年間1200キロを生産し、人気を博しています。

その他にも郷土料理の伝承活動や、朗読ボランティアを行って、

マルチに活躍中。


これらの例から、人は社会における他者への貢献があってこそ、

生かされているのだという着眼に基づき、

キーワード「さあ、社会へ帰ろう」が生まれました。

 

 

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2014年2月27日 19:48

ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、

健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、

その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。

第19回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より抽出された

メインキーワードは、「循環一体の思想」です。

 

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長寿を達成した人々は、まさに今行動を起こし、

行動によって思いが生まれ、それを補うかのように

次々と学びが関連付けられていきます。

価値を学ぶことで行動が変わり、

行動が変われば結果がまた変わってきます。

つまり私たちは、学習をするために行動しているのです。

行動によって必ず体験学習は生まれ、

その学習効果によって気付きは高まっていきます。

これまで区別してきたものが実は連鎖していることに気付き、

このような循環によって、全体で考える力が培われていきます。

 

病に代表されるように、すぐに解決しない事柄も、

自らの内にあるのだと考えれば生死一体、表裏一体です。

つまり、病もまた健康と同じく生命力を形成するのです。

そうであるならば、病を抱きながらも果敢に限られた命を

全うする感覚を学ぶことで、

人は貢献というエンジンをますます強化しながら

心身ともに体当たりしていくのです。

その結果、一体病はどこにいったのか、という状況すら招くのです。

長寿とは長所と短所を一体のものとして、成長の糧の中に、

のみ込んでいくという特徴があるのです。

 

今回の分析対象となったメディアの中から、 

いくつかの事例をご紹介します。


 「コトレシピ/人生をたのしむ女性誌 春号」では、

フラダンスの講師、吉見好恵さん(69)を紹介しています。

5年前に公民館のフラ教室に参加し、

猛練習の末に更新の免許を1年半で取得し人気講師に。

実は動脈瘤や腫瘍などの大病を抱え、

毎日10錠以上の薬が欠かせないけれど、

「フラを踊っているときは、痛みなんて感じない。

夢中になることがあると、病気なんて忘れちゃう」と語っています。

 

「96歳 いまがいちばん幸せ」(吉沢久子著 大和書房)は、

仕事も家事も元気にこなす吉沢久子さんの暮らし方を記した書籍。

「老いの孤独は誰にでもありますが、

私のように、ひとりの気楽さ、気ままさを心の底から楽しんでいると、

落ち込んで暗くなっている暇もありません。

いい生き方といい死に方は表裏一体。

いい人生のしまい方を考えることは、

結局いまをどう生きるかを考えることだと思います」と吉沢さん。

「今日が最高!」は、いま持っている幸せをかみしめる言葉です。

 

いきいき(3月号)では、ノートルダム清心学園理事長・渡辺和子さん(87)の

“今日がいちばん若い日”という言葉に着目しています。

「老いるということは哀れなものと考えられがちです。

昔はして差し上げたことが、今度はしていただく側になる。

そこで見栄をはって若作りしたり、あらがったりすると辛くなる。

今日より若くなる日はないわけですから、“今日がいちばん若い日”と

自分に言い聞かせて過ごすことにしています」と、渡辺さんは語る。

 

これらの事例を読み解く中から、様々な事柄を全て包み込むように

自らの中に取り込み、マイナスもプラスに、

デメリットもメリットへと転換していく点に着目。

キーワードとして「循環一体の思想」が生まれました。

 

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2014年1月31日 15:57

 

ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、

健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、

その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。

第18回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より抽出された

メインキーワードは、「生き方が美学になった日」です。

 

 

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世界最長寿である日本では、90歳、100歳を超えた人を

学びの対象として間近に見ることができるようになりました。

「素敵な生き方だ」と感じさせる高齢者は、

私たちに何を伝えようとしているのでしょうか。

そこには「意志を持って生きなさい」「楽しみの中に人生をおきなさい」

というメッセージがこめられているのです。

 

自分の意志と表現によって社会に優れた誉を形成するような生き方。

そんな生き方を貫けることの素敵さを、日々噛みしめながら過ごしているのです。

自らの意志のあるところを目指して、日々様々なことを磨き続けていることが、

美学といえるのではないでしょうか。

 

美学とは、洗練された姿を指します。

人生の美しさそのものが生きる上での課題になってくることを、

高齢社会が私たちに教えてくれようとしています。

どう生きるか、どう死ぬかは静かに連鎖しています。

生まれるときに美学を発揮することは叶いませんが、

人生の幕引きにおいては、その人自身の意志のあり方が、

美学となって表れてくるのです。

 

今回の分析対象となったメディアの中から、 

いくつかの事例をご紹介します。

 

「106歳のスキップ 私は96歳まで、ひとのために生きてきた」

(昇地三郎著 亜紀書房)。

元福岡学芸大学教授の昇地三郎氏は教育者・学者の道を歩み、

障害時のための施設を運営してきましたが、

子ども、妻を相次いで亡くし96歳で独り身に。

そこからの人生が実にエネルギーにあふれていました。

年に1度の世界旅行と訪問先での講演活動をスタート。

2012年には、世界最高齢の世界一周を達成。

100歳を超えた人間がはるばるやってきて元気な姿で講演する姿が

多くの人の心をとらえたのでした。

「趣味は?」の問いに、笑顔で「人をびっくりさせること」と。

 

「医者が考える「見事」な老い方」(保阪隆著 角川oneテーマ21)。

アメリカの作家メイ・サートンは、「老いるとはすばらしいことだ。

若い時よりずっと自分自身であり得る」と語っています。

老後は人生の終盤に与えられるもっとも恵まれた時期であり、

人生の黄金期なのです。

ビジョンを具体的に描き、ひとつずつ意志的に行動へ移していくことで、

自分らしい生き方の実現に繋がると指摘しています。

これまでの経験という最高の人生知を生かせば、まだまだ花を咲かせられるのです。

 

「考える人」(新潮社)の特集・日本の「はたらく」では、

江戸川区一之江で居酒屋を営む名物女将・浅野静子(94歳)の生き方を紹介しています。

午後4時半、店のカウンターの中で煮込みが湯気をたてる大鍋の前が、女将さんの定位置。

戦中、戦後と70年以上、店を切り盛り。

女手ひとつで、年より2人と子どもを抱えて商売をしてきた静子さん。

「働き通しだけど、働き過ぎて死ぬってことはないのよ」と笑うのでした。


これらの事例を読み解く中から、強い意志を持って、

美しく人生を送ろうとする姿に、生きる意志や生き方そのものが

美学になりつつあるのだという点に着目。

キーワードとして「生き方が美学になった日」が生まれました。

 

 

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2014年1月 8日 10:21

ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、
健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。
17回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より
抽出されたメインキーワードは、「肯定的生涯」です。

 

 

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前向きに楽しく生きる。笑顔と感謝を持って生きる。

全ての変化を肯定的に捉えるということです。

学んでみたいものは学ぶ、というように、

前向きに取り組んで行くことが

長く健康的に活動できる力になっていきます。


何歳になっても、どんな状態になっても、

好奇心と学習意欲があれば

新しい表現方法を手に入れることが出来ます。


楽しいことを次々とやっていくと

笑顔の習慣を生み出すことに繋がります。

どんなに小さなことでもかまいません。

続けてやってみようという気力によって

毎日を肯定的に過ごすことができます。

それが自分を信じることにつながるのです。


 

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今回の分析対象となったメディアの中から、 
いくつかの事例をご紹介します。
 

11月30日の毎日新聞では、堀田力さんの定年後の過ごし方が
紹介されていました。
幸せな定年後の過ごし方は、まずは本当に好きなもの、打ち込めるものをみつけること。
キーワードとして「社会貢献」がとりあげられ、
「誰かの役に立っている実感や喜んでもらえた手応えは、元気のもと」であり
他人の笑顔や「ありがとう」の言葉は、時に収入以上の報酬になるとのこと。
社会貢献は新しい人間関係を築く場になるということです。 


婦人公論(12月22日,1月7日号)では、
中高年ミュージカル劇団「一季」が取り上げられています。
平均年齢60歳超の劇団員で構成されています。
「全員よく笑うでしょう。演じることが楽しい、舞台に立つのが嬉しい。
トチってもいいから、楽しんでやろうというエネルギーがあります」
と、魅力が語られています。
ここから自己表現のチャンスを見つけて行くという
前向きな姿勢が感じられます。


「人生100年時代への船出」(ミネルヴァ書房)では
女性が長年培ってきたわざはたくさんあるとの指摘が。
「堺自由の泉大学」では、講師の女性比率が79%。
「身につけたわざを生かし、あるいは人に教えて、
あるいは何物かを作り出して収入に結びつける。
何かを学ぼうとする意欲は人と人をつなぎます。」と
手わざを生かしながら教えることの素晴らしさを読み取ることが出来ます。
労働力と学習意欲はつながっているのです。


これらの事例を読み解く中から、
人生を肯定的に捉えて、他者への貢献活動を通じ
何事にも取り組んでいく姿勢を表現するキーワードとして
「肯定的生涯」が生まれました。 




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