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2014年4月 7日 10:06

ISLAND GOLF CLUB GALAPAメンバーのみなさま、こんにちは。ゴルファーにとって最高の季節ですね。

「春は花粉が……」というかたもいらっしゃるとは思いますが、もしよろしかったら、自身も花粉症である記者の上司がアップした記事をご覧になってみてください!

 

●『花粉症だってゴルフに行こう!』

http://www.jlds.co.jp/galapa/2014/02/post-28.html

 

3月のある日、そっとアップされていたのですが、花粉症ではない記者はこの記事を見て、「そうか……今年も花粉が飛びはじめたか」と思いましたヨ(汗)

 

さて。本日はGALAPA初の“文化系講師”角田陽一先生の登場です。

GALAPAでは、これまで登場したプロゴルファーのみなさんによって、メンタルを鍛えることの重要性が繰り返し語られてきました。彼らは研修や競技を続けていく中で、必ずその道のプロに学んでいるんですよね。

みなさま、その教えを直に聞いてみたいと思いませんか?

角田先生には近著『72へのゴルフメンタル術』の内容を中心に、アマチュアゴルファーにも役立つメンタル術をお話しいただきます!!

 

 

 

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角田陽一 (つのだ・よういち)

1956年生まれ。月刊『ゴルフクラシック』編集長を経て、フリーのスポーツライターとなる。ゴルフ誌などで執筆する他、プロゴルファーのメンタルコーチとしても活躍。

『9割のゴルファーが知らない上達の近道』『ゴルフ・メンタル強化書』『パット&アプローチ上達の極意』『なぜ多くのゴルファーは「開眼!?」してもスコアアップにつながらないのか』(以上、実業之日本社)、『壁を超えるゴルフ』(白石豊監修・ゴマブックス)、『ゴルフがみるみる上達する魔法のことば40』(日東書院)など著書多数。

 

 

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『72へのゴルフ・メンタル術』 角田陽一著 (ベースボール・マガジン社)

人間の心の本質に迫る高度な理論が、わかりやすく愛のある言葉で書かれた良書です。記者はあえて外で読書し、「72!? この小娘が?」と通りがかりの人をビビらせてみました。

 

 

■「へた」でもメントレは必要

――御本を拝読し、ゴルフではすべてのプレーにメンタルが関係しているのだと感じました。

アマチュアゴルファーには、「まだ自分のスコアではメンタルトレーニングをやっても意味がない」と考えている人も多いですよね。確かに100を切る切らないといった段階ではスイングを学ぶなど、技術的なトレーニングも必要です。でも、技術だけでいつまでも成長できるわけじゃない。とくにゴルフは自然条件なども重なり、非常に流動的なスポーツです。

ぼくは「技術をやってから、メンタル」という考え方では遅いと考えていて、スコアに関係なく、技術的な練習と同時にメンタルトレーニングを行っていくことを提唱しています。

 

――アマチュアゴルファーでも(へたっぴでも)、メンタルトレーニングは必要ですか?

あるスポーツの正しい動きを体に覚えさせるには、集中的なトレーニングが必要になります。1日2~3時間の練習を週5日・最低半年間といった、学生の部活動のようなペースですね。だけどそれは社会人には難しいです。

限られた時間の中で最善の結果を出すには、メンタルトレーニングによる“実践的な練習”が効果的です。練習場でも本番をイメージし、クラブを1打ごとに変えながら打ってみるとか。

そもそも“練習場”で練習をするスポーツって、ゴルフだけなんですよ。本番では打つたびにクラブを変えるのに、練習場では何十球もおなじクラブ、おなじ打球を打ち続ける……それで上手くなるのは“練習”であって、スコアアップにはつながりにくいのです。

 

――今、オリンピックやプロスポーツでメンタルの重要性が語られています。

じつをいうと、かなり昔からあった概念なんです。「心技体」とはいいますが、スポーツでは長い間「技」と「体」が大切とされてきました。それが転換したのは70年代です。ビデオカメラの進化、コンピューターの進化によって体の動きがわかるようになりました。そのとき浮かび上がったのが「それでも勝てない」という事実です。正しい動作だけでは勝てない。じゃあ、他になにが必要なのか? ――こうしてメンタリティの問題が取り沙汰されるようになりました。

 

――“メンタル”とはなにか、その実体を教えてください。

1日に1発も良い球が打てない、という人はいないと思います。つまり、良い当たりをどうやってくり返すか。そのカギになるのが“メンタル性”です。自分がどんなショットを望み、どんなをイメージ抱いたか。「心」によって「体」は反応するんです。

 

 

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こちらは、最新刊『ゴルフは「気づく」だけでスコアアップできる』(じっぴコンパクト新書)。角田先生は、今、日本で最もハイペースで著書が出版されている専門家のおひとりです。

 

 

■良いスイングは「心」から作られる

――御本に「メンタルトレーニングでスイングが良くなる」とありましたが……

まず、人間の体の特性についてお話ししましょう。ゴルフのボールは飛ばそうと思うと飛ばず、欲得のない状態で打ったときに飛ぶものですが、これは飛ばそうとすると力みが生まれ、力むと腕が曲がるからです。腕が曲がると当然、クラブヘッドが球に届かなくなる。

力を入れてなにかをしようというとき、人間の腕の筋肉は必ず曲がるようにできているんですよ。

 

――そんな不便な(汗)

「四足歩行動物」から立ち上がり、今の直立歩行の人類が誕生しましたが、四足歩行していた期間にくらべると、その歴史はうんと短い。まだ人間の体には四足歩行動物としての機能が残っています。四足歩行のときは走るときなど体に力が入ったとき、前腕を曲げ、後肢を突っ張りますよね? その名残りがあるので「力を入れて飛ばそう」とすると腕が曲がり、足が伸びてしまうんです。

プロは“腕を曲げる指令”が脳から出るそのスイッチを切ってしまえるんですよ。いつか人類がマンガに描かれる火星人くらい進化すればこの特質もなくなるかもしれないけれど、今のところはプロゴルファーになるような天性のセンスの持ち主にしかコントロールすることはできません。

以上のことから、普通のひとの場合、力を抜いたほうがより良い球が打てる、つまり腕の伸びた良いスイングになるということが理解できたと思います。

 

――考え方が変わりました! 飛ばそうと力んでも良いことは何一つないですね!!

そうです!(笑)。その構造を理解しておくことが大切です。

 

――プレー中の自分に対して、「~する」という“ポジティブ命令”を出している場合と、「~するな」という“ネガティブ命令”を出している場合があると書かれていました。ポジティブであるほうが成功するというところまでは理解できるのですが、ポジティブ命令を出すためはどうすればいいのでしょうか?

ポジティブ命令を選択していくことは、目標設定の段階からはじまります。たとえばピンまで残り150ヤード。ピンはグリーンのはじっこにあって、手前はバンカー、奥はOB……という状況があったとします。この状況でピンを狙うと、距離の面でやってはいけないことが2つ出てくる。ショートしてもだめ、オーバーしてもだめ。これが「~するな」という命令の元になるのです。

しかし、狙いをピンから外してグリーンの真ん中にするとショートしてもオーバーしてもグリーンにのる確率が高い。「それなら真ん中を狙おう」とするのがポジティブな発想です。ポジティブ命令とは、「〇〇をやる」ということを1つだけ考えること。「やること」を1つに絞ることで自然に集中できる精神状態に入れるからです。2つ以上の「ミスしてはいけない」ことを意識すると気持ちが分散して集中できなくなります。

 

――でもピンを狙わないと、ピンに寄らないのでは(涙)

「池には入れたくない。でもピンには寄せたい」という欲をかくと「〇〇をやりたいけど、××はやりたくない」というネガティブな思考につながっていきます。結果、体に余計な力が入って池へ……。

「これさえやれば、××にはならない」選択をすることが、ネガティブ命令を回避し、ポジティブ命令につなげるコツです。「欲」と「怖さ」は裏と表。欲をかけば怖さが出てきます。ゴルフだけではなく人生でもそういう選択をしないようにこころがけると、笑顔がたくさん見られるようになると思いますよ。

 

 

■「心」もコースのようにマネジメント出来る!

――「結果が自信を生むのではなく、自信が結果を呼ぶ」。角田先生の持論と受け取りました。

ひとは自分自身に対して、“どんな自分であるか”というイメージを抱いています。これを「セルフイメージ」といいます。このセルフイメージが大きければ大きいほど、出来ることが増え、反対にセルフイメージが小さいと出来るはずのことでもできなくなる。

出来っこないことに対して自信を持つのは、ただの過信です。でも出来ることをやろうとしたのに、もしかして失敗するかもしれないと思うときがあるでしょう? それはやめましょう。できると判断したことは、自信を持ってやるべきです。いちばん確かなのは自分なのですから。

ゴルフの世界、スポーツの世界では「勝ったら自信がつく」というのは嘘っぱちです。それが正しいのなら、初優勝したら何度も勝てることになる。でも実際には初優勝より2勝目をするほうが難しい! 勝ったことが自信にならない証拠です。

 

――いちばん確かなのは、自分……。さらっとおっしゃられましたが、個人的に最もなにをやらかすかわからなくて不安に感じるのは、“自分自身”なのですが。

もちろん、それだけの努力や工夫をしないとだめですよ。自分に嘘をついても、自分のほうが良く知っているので。記者さんは自分のどこが不安ですか?

 

――ゴルフの日を忘れたこともありますが、予定を忘れてしまうことでしょうか。会議をすっぽかして、上司に叱られたことも。

予定を忘れた“あなた自身”をだめだと思ってしまわず、なぜ忘れたのかを考えるといいですよ。なぜ忘れるのでしょうか?

 

――確認しなかった……から?

それなら、毎日夕方5時に、先々の予定を確認するようにしましょう。携帯のアラームが鳴るようセットして、それが聞こえたらどんな作業をしていてもいったん手を止め、スケジュール帳を確認する。これを「ルーティン」にしてしまうんです。

ゴルフも一緒です。準備が大事! ラインの確認、距離の確認。心の中の不確定要素を消したいですよね。それは、不安を消すことですから。不安がなくなればプレッシャーもかからず、良いプレーができますよ。

 

――「イメージ・ラウンド」の行いかたを教えてください。“プレー前日不眠症”のお話が面白くて!

「イメージ・ラウンド」とは、頭の中でコースを回ってみることです。ラウンドの前夜に行うのが効果的。

まず、翌日は何番ホールからスタートするのか確認します。INスタートか、それともOUTスタートか。次に天気予報を見ます。「天気は良いけど西風は強いみたいだな~」。そしたら、スタートホールの図を見ながら風がどこでどう吹くか、なんとなくイメージする。「アゲンストだな。380ヤードか。普段なら230ヤード飛ぶから残り150ヤードだけど、きょうは210ヤードで残り170ヤードってとこかな。セカンドは狙おうかな。それとも花道でいいかな」と考える。

そして「よし、OK。決まった」となったら、普段のルーティンを頭の中で行い、打ち、球がフェアウェイに止まるところまでをイメージします。立ち上がって、シャドースイングしながらでも良いと思いますよ。

 

――18ホール最後まで、イメージだけで回りきれるものですか?

ホームコースに行くときじゃないと、なかなか詳細にイメージするのが難しいけどね(笑)。たとえはじめてのコースでも、調べて想像しておくことはムダじゃない。

練習場でやってもいいですよ。頭の中でコースを思い浮かべながら、1打ずつクラブや打つ距離を変えていきましょう。

 

 

■「心」のテクニックがプレーを救う

――プロゴルファーのあいだで取り入れられるようになったという「アフターショット・ルーティン」について教えてください。

簡単に言えば、ショットを打ったあと、「反応しない」ということです。ナイスショットだったか、ミスショットだったか。それには関係なく、心の平静を保つ技術。

ショットを打ってバンカーに入ったとします。「ちっくしょう! 一番手短かったか~!!」と叫ぶ。これは最悪な例です(笑)

 

――具体的にはどんなことをするんですか?

なにもしません。「打つ、打球を見る、転がったボールがどこへ止まったか確認する」……これで終わり。もうそのショットのことは考えない。「次」、ということでもなく「終わり」ということです。そして次のショットまでには1回、気を抜きます。次のショットのことはボールの手前、20~30ヤードからまた考え始めるべきです。

去年優勝した宮里優作プロもこれを実施しました。彼はアメリカ流に「ポスト・ショット・ルーティン」という風に表現しましたが。

 

――ルーティンというからには、いろいろすることがあるのかと!

ルーティンは“決まりごと”という意味ですから(笑)。

ミスを忘れるのは難しいことです。特に自分が可愛いと忘れられないですよね……。あんなにがんばったのに、と。でもまた次のホールもあるし、次のラウンドもある。今年のゴルフがだめなら、来年のゴルフがあるわけですよ。

プロゴルファーで難しいのは、そういう風に考えられなくなっていくことですね。年齢とともにあと何年できるか、という問題がでて来ますから。それでも目の前の1打に集中すべきなんですよ。極端にいえば、「あと何年プレーできる」と自分で考えているより早く、ゴルフをする場所が使えなくなってしまうことだってありえるんです。プロツアーも同じで、良い試合を見せなければ、ゴルフファンは離れていってしまうかもしれない。極端な例ですが、それだけ目の前の1打が大事だということです。

 

――“飛ばせる言葉”を持とうと書かれていましたが、最高のおまじないのように感じました。ぜひ、最高に飛ばせる言葉を教えてください。

レベルによって違いますが、あなたはいつもどう思って飛ばしていますか?

 

――「カキーンッ!」です。

あはは。良い、良い(笑)。そういうのがいちばん良いんですよ。反対に「強く打とう」とか、「手を早く振ろう」とか、力み系の言葉はだめ。

GALAPAメンバーのみなさんには、どういう言葉をイメージしたときに飛ぶかを練習時に試してみて欲しいですね。「シュッ」がいいのか、ゆっくりとした「1.2.3.4」がいいのか。それは人によって異なるし、使うクラブによっても違ってくる。また、ぼくが見つけた法則に、「1つ見つけても、ずっとその言葉がいいとは限らない」というのもあります。効力がなくなったら、また別の言葉を探しましょう。

 

――最後に、次につながる「反省会」のやりかたを教えてください。

必ず、良いことと悪いことの両方を思い出すことです。反省会では大体、悪かったことばっかり思い出すものですが、たくさん叩いた日も良かった点はあるはずです。そちらもしっかり思い出すこと。そうすればセルフイメージが小さくならなくてすみますよ。

人生もゴルフもおなじ。「ツイてない」っていう場面はどうしてもあるけど、結果が出ない人ほどツイてなかったことばかり話すものです。その言葉を自分自身で聞いたら「そこに打ったのはぼくじゃないか!」と突っ込みたくなるでしょう(笑)。

反対に良かったことは「まぐれ」ではありません。ちゃんと自分を褒めてあげましょう。

 

 

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◎本日はここまで。角田陽一先生、有意義な講義をありがとうございました!

 

柔和な笑顔の角田先生ですが、コーチングをされているプロゴルファーや研修生の例を出されるときは厳しいお顔に変わり、ドキッとさせられました。GALAPAでは初めて学術的な背景のゴルフ関係者にインタビューいたしましたが、「心」「心理」という勝負の世界で、プロとして戦っていらっしゃるのだと感じました。

 

 

 

◎お知らせ

ISLAND GOLF CULB GALAPAイベント

「平野義裕プロ×松井丈プロ 痛快ゴルフ学」

日時 4月11日(金)19:30~21:00

会場 ジャパンライフデザインシステムズ  ミーティングルーム

参加費 1,000円(豪華お土産あり!)

 

 お問い合わせ&お申し込みは下記まで♪

 TEL 03-5457-3048 (担当:もり)

galapa@jlds.co.jp

 
※メールでお申し込みの際は、①お名前②お電話番号を記載してください。お問い合わせだけでもお気軽にどうぞ♪

内容についてもっと詳しく知りたい方は以下のページでご覧ください。

http://www.jlds.co.jp/galapa/2014/04/island-gol-1.html




2014年2月20日 12:26

GALAPAメンバーのみなさま、こんにちは。本日は『プロからプロへ、レッスンリレー』にて、第3回講師を務めていただいた上原雅則先生の再取材に来ております。

昨年、上原プロは50歳を迎え、シニアツアーに初挑戦されました。シニアツアーは50歳から参加可能のもので、予選会の順位によって、どれだけの試合への出場権が得られるかが決定します。

そして今年も3月6日より、2014年度のシニアツアー予選会が開催されます! もちろん上原先生も参加! 生徒さんのレッスンに加え、ご自身の鍛錬にも余念のない先生に、シニアツアーの醍醐味をお訊きしました。

 

 

上原雅則 Masanori Uehara

1963年生まれ(50歳)

高校入学前に初ラウンドを経験。専修大学ゴルフ部、川崎国際カントリー倶楽部(現在の川崎国際生田緑地ゴルフ場)研修生と進む。28歳のときプロ転向。

父親はプロゴルファーの上原節郎。親子2代で日本プロゴルフ協会会員名簿に名を連ねる。

 

 

――昨年、初めてシニアの予選会や試合に参加した印象はいかがですか?

ギスギスしたものを感じないよね。「おー、元気?」と声をかけあうような再会もあったりして、楽しかった。先にシニアに参戦していた大学の先輩とも久しぶりに会ったよ。

あとは、自分が若かったときに有名だったプロとおなじ試合にでているわけで、それだけで嬉しくなっちゃうよ(笑)。おれが研修生だったときにテレビで見ていた人たちが、いま60歳くらいなんだよね。

 

――シニアツアーとレギュラーツアーの違いは?

レギュラーツアーには“圧倒的な飛距離”というものが存在する。石川遼くんなんかと張り合える人は限られてくるわけ。ただ飛距離は、歳をとれば、みんな落ちてくるもの。そのときに自分が維持していれば、だんだんトップレベルの選手との差も縮まってくるよね? おまけにティーグラウンドの位置も前になるから、「ぼくの飛距離でもなんとかなるかもしれない」というモチベーションが生まれる。

さらに、若いときとまったくおなじプレーはできないということを踏まえて、コースマネンジメントで“賢さ”を見せないとね。これはおれたちプロもだけど、アマチュアのシニアプレイヤーもおなじで、若い頃を懐かしむのではなく、知恵をつかうべきじゃないかな。若い頃はいろいろ勘違いもしていたからね(笑)



 

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現在の飛距離はドライバーで270ヤード。「体をメンテナンスすることで、維持していきたい(by上原プロ)」

 


――日頃の練習や準備の面で変化したことはありますか?

シニアの試合を経験する前から徐々に実践していたことではあるけど、練習に強弱をつけるようになったことかな。昔は毎日4時間くらい練習しても疲れが残ることはなかったけど……今はそんな単純なことじゃないと実感して、体と相談しながらやっている。

4時間打った翌日は、筋力トレーニングやマッサージに充てる。練習にも戦略が必要になったということ。

 

――試合後にあらためて実感したことは?

予選会で安田春雄さんを見たんだよ。70歳になられたそうだけど、ドライバーで軽く250~260ヤード打ってるよね。聞いた話によると、高校生の練習にまじって一緒にダッシュしたりしているそうで、やっぱりそれだけのことをやってるんだよな……。頭が下がります。おれも若い子を教えてはいるけど、一緒に走ろうとは思わなかった。安田さんみたいな人は、一生トッププロで終われる人。

……やっぱり、ゴルフが好きなんだろうな(遠い目をする上原先生)。あの年代の人ががんばっているんだから、俺たちもがんばらなきゃ。また、次の世代にもそう思ってもらえるようにさ。

大事なのは「目標」を持つことだよ。最近、たまたま行ったゴルフ場で研修生時代の仲間に再会して、後日一緒にラウンドをすることになったんだ。20年ぶりに。

それで、その仲間の中ではおれが一番年上なんだけど、スコアでトップになってさ。ちょっと考えさせられた。みんなゴルフは続けているけど、目標を失くしているように見えたんだよね……。おれはシニアという目標があるぶん、強いんだと思った。だから言ったんだ。「一緒にシニアツアーに行けるようにがんばろう」って。

 


 

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上原先生のシニアツアーバッジ。“ゴルフが好き”の証明のようにも見える。

 

 

――今年の目標は?

当然、去年より上を目指します。そして来年には今年より上を目指す。シニアツアーのレベルは高いので、最初から上手くいくなんてことはないんだよ。“賢く”、徐々に成績を上げていきたいね。

さっき言った、飛距離の維持も続けていくよ。体の稼動域や筋力は、努力で保てるところだから。

でもね、努力じゃどうしようもないところもあるのよ……。たとえば「眼」。老眼が入ってきたら、グリーンの傾斜とかは見づらくなるよね。青木功さんが65歳のときにエイジシュートを達成されたけど、そのあたりはどうなってんのかなあ。

 

――TVでシニアツアーを観戦するときのポイントを教えてください

シニアプロは個々の“カラー”を確立している。キャラがある、っていうのかな。お客(ギャラリー)を呼べる人も多い。中嶋常幸さんや、昨年のシニア賞金王になった室田淳さんは今でも300ヤードくらい飛ばすし、某有名プロはラウンド中ずっと自分自身のプレーを解説している(笑)。そのしゃべりの面白さたるや……アマチュアの方が聞いても参考になると思います。そういう“カラー”を楽しむといいんじゃないかな。

いまシニアでは青木功さん、中嶋常幸さん、尾崎直道さん、尾崎健夫さんといったそうそうたるメンバーが活躍中だし、かつて「若手三羽烏」といわれた倉本昌弘さん、湯原信光さん、羽川豊さんもみんなシニアでプレーしているよ。

 

――最後に、GALAPAのシニアプレイヤーのみなさまへ、メッセージをお願いします。

体のメンテナンスを大切に考えてください。ゴルフの練習だけじゃだめで、練習とメンテナンスの割合は、「5:5」くらいだと思います。昔はこうだったとぼやくのではなく(笑)、今の自分を受け入れることからはじまります。

また、ゴルフは歩くスポーツです。ずっと続けるためには、歩くこと――特に階段昇降などのトレーニングが有効です。ただ歩くだけだと、意外と足は上がってないもの。

プレー面では、たとえば、残り200ヤードでもグリーンを狙って構いません。ただし、そのメリットがあるか? 次のショットで寄せたほうが安是はないか? ……適切な見極めを。そのプレーを自分に“許せる”ようになることがシニアの賢さであり、進化だと思います。

そして、アマチュアのみなさんもシニアプロのような“カラー”を持ちましょう。「おれ、グリーンのそばまでいくと、なんとかなるんだよね」とか、そういった得意分野があるはずです。「おれ、これはわりと上手いんじゃない?」と感じたときは、自分のカラーにすべくそのことを磨いてください。

 

――ありがとうございました。上原先生の挑戦、これからも追いかけていきます!

ありがとう。シニアツアーはぼくにとって、いわば一生を賭けた“思い出づくり”。死ぬときに、ゴルファーとして生きた証が欲しいんだ。先日、ぼくの生徒さんの中で上手な人が練習に付き合ってくれるというので、ふたりでゴルフ場に行ってきたんだけど、ぼくががんばっているから生徒さんもがんばる。努力する姿を見せていかないといけないと思っている。

 


[取材協力]

目黒ゴルフクラブ

http://www.golf.fuji-group.jp/


 

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※上原雅則先生のレッスンは、下記にお問い合わせください。メグロゴルフクラブと宿河原ゴルフセンター(神奈川県川崎市)にて行われています。

【上原プロゴルフスクール/ミズノゴルフスクール】

TEL 0120-084-526

http://www.mizuno.co.jp/golfschool/

 


2012年12月 7日 12:00

 


73歳で260ヤードを飛ばす
スポーツ運動学の権威・川合武司学長
(武蔵丘短期大学学長&順天堂大学名誉教授)
からゴルフに必要な運動法則を学ぶ。

ゴルフというスポーツはボールが飛んだほうが有利な競技なので、
ボールを飛ばす必要がある。そのための3つの事柄は、
1.にヘッドスピードを上げる。
2.にクラブのスィートスポットで打つ。
3.にボールの回転と高さを飛ぶものにする。

まず1.のヘッドスピードを上げるために「運動法則」から考えると
スイングというものは回転運動なので軸というものがあります。
独楽のように軸を回すと外側も一緒に速く回るように
軸から外側に向かって遠心力が加わって速く回ります。
内側を速く回転させれば、外側はもっと速く回るようになる、
こうした外へ外へと伝わっていく力を「力の伝導」といいます。
これをゴルフスイングに応用するのです。
体という軸を回すことで、腕は体の回転よりも速く回るようになります。
つまり、腕を速く振ることよりも、
まずは体を回転させることを考えてください。
体を回転を速くするためには、体の「角速度」を速めることです。
「角速度」とは角度の変化を時間で割ったもので、
素早く動くことになります。これは腰の回転を速くすることで
「角速度」を上げることができるのです。
腰の回転を速めるには、両足を肩幅ぐらいに開いて真っ直ぐに立ち、
腰に両手を当てて回転します。
右に90度回して、そこから一気に180度左に回す。
おへそを右に左にと回すわけです。
このとき体重も、右に回した時には右足にかけ、
左に回した時には左足にかけることです。
体重移動をともなって、ビュッと素早く腰を回します。
この運動を継続的にやるとヘッドスピードが徐々に上がってきます。
普段から毎日やるように心がけてください。

川合教授の教えの「腰を一気に回転する」ことで
腰の切れがよいショットが打て、飛距離も伸びることを期待して
毎日やるようにしましょう。 

 

 


2012年11月17日 12:00

 

60歳でプロテストに合格し、シニアトーナメントで優勝するなど大活躍。現在72歳でアマチュアゴルファーへ熱いレッスンを行っている古市忠夫プロの教えを学ぶ。[第2回目]●バックスイングの捻転を作るため、曲げた右膝の角度をキープする捻転がスムーズにできていれば軸はできてくるのです。正しい捻転を作るためにはバックスイングで、アドレスで曲げた右膝を伸ばさず、その位置でキープすることが絶対条件になります。つまり、スイング軸が作れるかどうかは、バックスイングでは右膝が大きなカギを握っているわけです。●ダウンスイングでは右膝をアドレスの位置に残しておくダウンスイングでは体の左サイドがリードしていきますが、右足はそのままアドレス時のところに置いておくようにするのです。曲げた膝の角度は、できるだけ保ったまま動かさない。右足が動くと体が左に流れてしまうスエーとなり、捻転ができなくなる。つまりスイング軸が作れなくなり、スイング軌道も狂ってくるわけです。右足を踏ん張ることで、それだけスイング軸がしっかりちして、ヘッドが軌道通りに、そして遠心力で鋭く振られていくのです。イメージとして、ダウンスイングでも右足に体重を残すことです。右足に体重を残す意識があってもフィニッシュでは自然と右足かかとが上がって、左足に体重が乗ってきます。スイング中の体重移動は御法度です。
●バックスイングのスタートからフィニッシュまで、ずっと息を吐き続けるアドレスに入ったら思い切り息を吸い込みます。そしてバックスイングの始動と同時にゆっくりと息を吐き始めるのです。そしてフィニッシュまで息をスーッと吐き続けながらスイングするのです。これで簡単にスイングのリズムはゆっくりになります。息を吐く動作をすることにより、10ヤードは飛距離が伸びます。またプレッシャーがかかった時に、この息を吐く動作を意識してリズムをゆっくりにすればつまらないミスも防ぐことができます。●ゴルフが強くなるためには、感謝の心、積極的な心が不可欠。ゴルフの技術が向上するかどうかも、日頃から、この感謝の心、積極的な心があるかどうかなのです。アンラッキーな時は笑って感謝の心を忘れない。ツイているときには、驕らないで感謝の心を持つ。そういう心がゴルフを強くするのです。

60歳からシングルになれる練習法を
シニアトーナメントで優勝するなど大活躍の
古市忠夫プロからその教えを学ぶ。
[第2回]
●バックスイングの捻転を作るため、曲げた右膝の角度をキープする
捻転がスムーズにできていれば軸はできてくるのです。
正しい捻転を作るためにはバックスイングで、
アドレスで曲げた右膝を伸ばさず、
その位置でキープすることが絶対条件になります。
つまり、スイング軸が作れるかどうかは、
バックスイングでは右膝が大きなカギを握っているわけです。
●ダウンスイングでは右膝をアドレスの位置に残しておく
ダウンスイングでは体の左サイドがリードしていきますが、
右足はそのままアドレス時のところに置いておくようにするのです。
曲げた膝の角度は、できるだけ保ったまま動かさない。
右足が動くと体が左に流れてしまうスエーとなり、捻転ができなくなる。
つまりスイング軸が作れなくなり、スイング軌道も狂ってくるわけです。
右足を踏ん張ることで、それだけスイング軸がしっかりちして、
ヘッドが軌道通りに、そして遠心力で鋭く振られていくのです。
イメージとして、ダウンスイングでも右足に体重を残すことです。
右足に体重を残す意識があってもフィニッシュでは
自然と右足かかとが上がって、左足に体重が乗ってきます。
スイング中の体重移動は御法度です。
●バックスイングのスタートからフィニッシュまで、
ずっと息を吐き続ける
アドレスに入ったら思い切り息を吸い込みます。
そしてバックスイングの始動と同時にゆっくりと息を吐き始めるのです。
そしてフィニッシュまで息をスーッと吐き続けながらスイングするのです。これで簡単にスイングのリズムはゆっくりになります。
息を吐く動作をすることにより、10ヤードは飛距離が伸びます。
またプレッシャーがかかった時に、この息を吐く動作を意識して
リズムをゆっくりにすればつまらないミスも防ぐことができます。
●ゴルフが強くなるためには、感謝の心、積極的な心が不可欠
ゴルフの技術が向上するかどうかも、
日頃から、この感謝の心、積極的な心があるかどうかなのです。
アンラッキーな時は笑って感謝の心を忘れない。
ツイているときには、驕らないで感謝の心を持つ。
そういう心がゴルフを強くするのです。

 

 


2012年11月12日 12:00

 

 

60歳からのゴルフ(3)---古市忠夫プロ
60歳でプロテストに合格し、シニアトーナメントで優勝するなど大活躍。現在72歳でアマチュアゴルファーへ熱いレッスンを行っている古市忠夫プロの教えを学ぶ。[第1回目]●バックスイングではフェースがボールを見ているように上げていくヘッドが右腰の高さぐらいまで上がるまで、フェースがボールを見ているようにして上げる。一般のアマチュアの方は、手がローリングして、フェイスが空を向いて開いてしまうバックスイングになってしまう。これではちゃんと当たらない。フェイスがボールを見るようにバックスイングするとは、左手の甲、右手の平がボールを見ているように上げるわけです。するとボールは真っ直ぐに飛びます。●ヘッドの重みを利用して手でクラブを振るクラブを振るのもヘッドの重みを利用するだけ。ヘッドの自身の重みで落ちてくるヘッドを少し手を振ることで手助けしてやる。力もいりません。これが手でクラブを振るというスイングなんです。アマチュアの皆さんは手でボールを打とうとする。だからバックスイングで力が入り、ローリングがおこる。手を振るのと手で打つのでは根本的に違うスイングなんです。●フォローでもフェースがボールを見ているようにクラブを振っていくフォローでもフェースがボールを見ているようにクラブを振ると、それは結果的に手で振っていることになるのです。●スライスはテンフィンガーで握ればすぐに直るストロングで握ると、バックスイングで手首がローリングしにくく、
フォローでもフェースがボールを見ているようにしてクラブを振っていきやすくなるのです。ポピュラーな握りではオーバーラッピングでのグリップを薦めていますが、指の短い人は、インターロッキングのほうがいいでしょう。とくに女性の方にしっかり握れるインターロッキングを薦めています。スライスする人はテンフィンガーで握るとフォローで左脇がよく締まるようになりスライスが直ぐに直ります。スライスが直ってきたら元に戻すようにしましょう。●スイングは左手が主体。バックスイングからフィニッシュまで左手を意識する右利きの人は右手を知らず知らずに使うものです。ところが左手は意識しないと使えません。バックスイングからフィニッシュまでずっと左手がリードすることで、スイング中の左右の力のバランスがとれるのです。左手の小指、薬指、中指、この3本でちょっと持つ感じ。力加減は2か3くらい。あとの指は0に近い触れるくらいの感じなんです。右手の力加減は1くらいです。グリップの力を抜くと、手がブラブラ、ユ〜ラユ〜ラでヘッドもスピーディに動きます。腕、体の力が抜け、手を早く振ることが出来るのです。

なんと60歳でプロテストに合格し、
シニアトーナメントで優勝するなど大活躍。
現在72歳でアマチュアゴルファーへ
熱いレッスンを行っている古市忠夫プロの教えを学ぶ。

[第1回]
●バックスイングではフェースがボールを見ているように上げていく
ヘッドが右腰の高さぐらいまで上がるまで、
フェースがボールを見ているようにして上げる。
一般のアマチュアの方は、手がローリングして、
フェイスが空を向いて開いてしまうバックスイングになってしまう。
これではちゃんと当たらない。
フェイスがボールを見るようにバックスイングするとは、
左手の甲、右手の平がボールを見ているように上げるわけです。
するとボールは真っ直ぐに飛びます。
●ヘッドの重みを利用して手でクラブを振る
クラブを振るのもヘッドの重みを利用するだけ。
ヘッドの自身の重みで落ちてくるヘッドを
少し手を振ることで手助けしてやる。力もいりません。
これが手でクラブを振るというスイングなんです。
アマチュアの皆さんは手でボールを打とうとする。
だからバックスイングで力が入り、ローリングがおこる。
手を振るのと手で打つのでは根本的に違うスイングなんです。
●フォローでもフェースがボールを見ているようにクラブを振っていく
フォローでもフェースがボールを見ているようにクラブを振ると、
その正確さをさらにアップさせることができます。
それは結果的に手で振っていることになって
ボールは真っ直ぐに飛んでいきます。
●スライスはテンフィンガーで握ればすぐに直る
ストロングで握ると、バックスイングで手首がローリングしにくく、
フォローでもフェースがボールを見ているようにして
クラブを振っていきやすくなるのです。
グリップでのポピュラーな握りでは
オーバーラッピングでのグリップを薦めていますが、
指の短い人は、インターロッキングのほうがいいでしょう。
とくに女性の方にしっかり握れるインターロッキングを薦めています。
スライスする人はテンフィンガーで握るとフォローで
左脇がよく締まるようになりスライスが直ぐに直ります。
スライスが直ってきたら元に戻すようにしましょう。
●スイングは左手が主体。
バックスイングからフィニッシュまで左手を意識する

右利きの人は右手を知らず知らずに使うものです。
ところが左手は意識しないと使えません。
バックスイングからフィニッシュまでずっと左手がリードすることで、
スイング中の左右の力のバランスがとれるのです。
左手の小指、薬指、中指、この3本でちょっと持つ感じ。
力加減は2か3くらい。あとの指は0に近い触れるくらいの感じなんです。
右手の力加減は1くらいです。
グリップの力を抜くと、手がブラブラ、ユ〜ラユ〜ラで
ヘッドもスピーディに動きます。
腕、体の力が抜け、手を早く振ることが出来るのです。


 


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