eof; } ?> eof; } ?> プロからプロへ、レッスンリレー 第5回 吉村史恵【前編】:GALAPA

GALAPA

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2013年9月13日 17:58

『プロからプロへ、レッスンリレー』とは?

優れたコーチのもとを訪れ、教えを乞い、そして次のコーチを紹介していただきながら数珠繋ぎに続けていく企画。テーマは“メンタル”と“日頃の行い”です。

 

ISLAND GOLF CULB GALAPAのみなさま、こんにちは。

本日は連載初、女性の先生が登場。著書やゴルフ専門誌の指南記事で知られる吉村史恵先生です。

 

女性のゴルフインストラクターは男性にくらべて圧倒的に少ないですが、さらに最高峰の資格である日本女子プロゴルフ協会のA級ティーチングプロとして認定を受けている先生となれば、全国に137名しかいません。

 

つまり吉村先生は当連載にとって、とても貴重なご縁なのです。

 

このチャンスを逃すまいと、いつもの質問に加え、女性のアマチュアゴルファーが訊きたいあれこれをぶつけてみます!

 

 

 

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吉村史恵 Fumie Yoshimura

 

1974年1月18/京都府生まれ。

日本大学ゴルフ部出身。日本女子プロゴルフ協会A級ティーチングプロとして、これまでに2,000以上のゴルファーを指導する。

『女性のための基本のゴルフレッスン』『超簡単ゴルフスイング基本の「き」forレディース』『女性のための練習場で上手くなる基本のゴルフ』など、著書多数。

ゴルフ振興事業を手がける「ゴルフの窓口 タカゴルフプラン」所属。同社の【狛江ゴルフスクール】を担当する。

 


――お会いできて光栄です。まずは、吉村先生がゴルフを始めたときのことを教えてください。

小学校4年生のとき、親に連れられて行った練習場で初めてクラブを握りました。それからは家族旅行のときとか、年1回くらいのペースでラウンドしたかな。小さいころからなにかとスポーツをやっていたから、最初から当たるし、飛ぶし、自己流ながらそれなりに、90台くらいではプレーできていました。

転機はバスケ部の引退です。中学、高校とバスケに熱中していたんだけど、引退する時期がきたので、ゴルフのレッスンを受けてみました。そうしたら、プロから言われていることがまったくできなかった。できたと思っても、また翌日にはできなくなっている。私にとってこんなことは初めての経験で……。ゴルフはどんなスポーツよりも難しかった。それでハマってしまいました。

 

――難しいからハマったのですか!?

そう。ゴルフは打てるだけじゃだめ、と気づいておもしろくなったの。正しいグリップの握り方とかスイングを教わって、その日はいったん当たらなくなったりもするけど、そこを乗り越えたらもっと飛ぶようになる。ほかのスポーツにはない感覚でした。

周囲は受験モードになっていきましたが、私はゴルフをやると決めました。このときがほんとうの意味で“ゴルフを始めたとき”だと思います。365日クラブに触れるようになったのは、18のときから。

 

――強豪大学のゴルフ部に入り、たいへんなことはありませんでしたか? 日焼けとか。

日焼けか……。大学の4年間は一度も日焼け止めを塗ることなく過ごしました。いま考えると恐ろしいですね。でも当時はそういう時代で、女子プロもみんな真っ黒でショートカットでお化粧もしていませんでした。

 

 

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4年間日焼け止めなしでこの美肌!

 

 

――担当する生徒さんは男性と女性、どちらが多いですか?

スクールは女性が多く、個人レッスンは男性が多いですね。スクールはおしゃべりをしたり、お茶を飲んだりといった横のつながりがあるので、女性の生徒さんの中にはそれを楽しみにいらっしゃる方も。合計すると、男女の割合は半々かな。男女いずれも年齢層は高めで、もう30~40年ゴルフをされているかたが中心。だからみなさん、お上手ですよ。

 

――女性インストラクターに教わるとココがいいよ、という利点を教えてください。

女子のプロと男子のアマチュアゴルファーは、ちょうど飛距離がおなじです。コースに行ったとしたら、狙う場所が一緒。そのとき選ぶ番手も一緒。共感できていいと思いますよ。

 

――でも最終的なスコアでは先生が勝ちますよね?

うん(笑)。でもね、私の生徒さんはほんとうにお上手なかたが多い。パープレーでまわるような、いわゆる“シングルさん”ってよばれる男性になると、「いい勝負をしたい」と思ってらっしゃいます。彼らは私に勝ちたいんです(笑)。

 

 

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腕に覚えのある男性のみなさん、ぜひ吉村先生に挑戦を!

 

 

――【狛江ゴルフスクール】の特長を教えてください。

私の所属している「ゴルフの窓口 タカゴルフプラン」の社長、松尾貴將のこだわりがそのまま特長になっていると思います。

まず、ボールとマットがいいです(笑)。練習場のマットって大事よ。デコボコの硬いマットだと体を痛めることもある。当スクールではタカのこだわったきれいで新しいマットで練習できます。ボールも1年1回替えています。それからバンカーの練習ができます。“土”じゃなくて、ちゃんと“砂”の入ったバンカーですよ。

 

 

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吉村先生のクラブセット。

 

 

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パターは、PGA理事の井上建夫プロが考案したオーダーメイドのもの。ショートパットが入りやすいよう、ブレードで打つのではなく、トンカチで打つ感覚を目指した。新宿伊勢丹の試打場で購入可能です。

 

 

●ラウンド前日

――それでは、本題です。前日の理想的な過ごし方を教えてください。

今日は“女性ゴルファーの場合”という設定でお話ししますね。女性の場合、「前日に練習場に行くと疲れるから行かない」というかたが多いですが、私は行ったほうがいいと思います。50球でいいから球を打っておくと安心感が違います。

あと着るものでテンションが上がったりもするので、明日の天候にあわせたウエアをきちんと準備してから寝ましょう。

 

――先生が「これだけはゴルフ場に持っていく!」というものを教えてください。

まず氷嚢。そしてネッククーラー、水に浸けると膨らんで冷たくなります(バッグからいろんなものがでてくる吉村先生)。それからルールブック。生徒さんに訊かれたときのために一応持っています。あとはサングラス、虫除けスプレー、日焼け止め、腕の日焼けを防止するための「ZEROFIT」。

以上が“夏バージョン”になります。

 

――“冬バーション”もあります?

冬は、スキーのときにするような大きな手袋を持って行きます。指先がわかれてないアレね。その中にカイロを入れて、打つときまで手を温めます。指先がかじかんでいるといいショットが打てないので、打ったあともまたすぐ温めるようにしています。

体に貼るカイロや耳を覆う帽子も必需品です。

 

 

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夏バーション公開!

 

 

●ラウンド当日・スタート前

――おすすめの朝ごはんを教えてください。

とにかく食べ過ぎないことが大事です。私もおにぎり1個か、サンドイッチ1個ですね。

 

――朝の練習時にやっておくことを教えてください。

まずストレッチ。ストレッチは球を打つより大切です。

球はワンコイン(250 ~350円)でOK。大体25球から35球入っていると思うので、アプローチ→8番アイアン→フェアウェイウッド→ドライバーの順に打っていきましょう。大きなクラブは5球ずつくらいかな。朝の練習はウォーミングアップなので、ボールの行方は気にしないことです。気にしても、今からはそうそう直せません。普段、自分が気をつけていることを思い出しながら、スイングしてくださいね。

最後はパターでしめます。コツは、最後にちゃんとカップインさせて「カランコロン」という音を聞いておくこと。“入る”イメージを持ってスタートできますよ。

 

 

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吉村先生のアドレス。

 

 

●午前ラウンド

――朝一番のティショットのとき、緊張しない方法を教えてください。

緊張はするものです。緊張しなかったらかえってよくないというか、ある程度の緊張は必要だと思います。

ほどよい緊張のためには、ルーティンを守ること。必ず素振りを2回するとか、打つ前の自分のリズムを守りましょう。

 

――個人的な質問で恐縮ですが、私にはルーティンがないように思うのですが……

でもティーは挿すでしょ? どっちの手で、どっちの足を前に出して挿す?

 

――ああ!!

ね? なにかあるでしょう。そういう小さなことでいいから自分のルーティンを決めて、守るようにしてみたらどうかな。

とはいえ、私も(プロにしては)ルーティンが少ないほうです。こないだ仲のいいプロとラウンドしたとき、彼女が一連のルーティンの後、いつもと違う足から入ったの。そしたら、ティーを挿すところからやり直していました。すごいと思いました。

 

――バンカーや池が見えると、わざとのように入れてしまいます。なぜですか?

「入れたくない」と思うからでしょうね。「入れてもいい」と思えば、入らないかもしれませんよ。

 

――失敗のあとの一打が絶対に成功する方法を教えてください。

番手によって違うし、どんな失敗かによっても違いますね。

 

――ドライバーのティショットで林に入れてしまい、打ち直すことになったという設定でお願いします。

どっちに曲がったの?(笑)

 

――右です(笑)

次は、右足を上げずに打ってください。これを“ベタ足”というのですが、右に行くということは「振り遅れて、体が開いている」ということ。下半身を動かさないくらいのつもりでいれば、まっすぐ打てます。

このように、あらゆる失敗の原因と対処法を知っておくことが役に立ちます。

 

 

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ナイスショット! 複数枚撮らせてもらいましたが、寸分狂わずおなじフィニッシュ。さすがです。

 


――上手な人、偉い人とまわると打ち急いでしまうのですが、どうしたらいいでしょうか?

気が楽になる方法はあります。たとえば、もしグリーン周りで相手を待たせてしまったとしたら、「先にパターをやっていてください」と一声かけることなどでしょうか。

 

――プレッシャーのかかるホールなど、ピンチのときに心がけることを教えてください。

許容範囲のミスを作ることです。たとえば、右がワンペナで左がOBだとします。狭くてプレッシャーがかかるところですが、「右ワンペナならまあいいか」と思うとかね。そう思った結果、フェアウェイに行けばいいよね。

 

――ラウンド中の効果的な素振りを教えてください。

さっき言った“失敗の原因とその対処法”を知っておけば、素振りに組み込むこともできますよ。右に曲がるならベタ足の素振りがいいし、左に曲がるなら身体の回転不足だから、フィニッシュからはじめる素振りがいい。リズムが悪いなら一本足の素振りを試してみましょう。

 

――アプローチでいったりきたり……どうすれば適度な距離が打てますか?

振り幅とスピードです。私の著書では「7時~5時」のスイングを、「右太もも内側から左太ももまで」というように、体の部位になぞらえて教えています。打つ前に「このくらいの距離だったら、7時~5時」ということがわかるようになりたいですね。

そのためには、普段の練習場で逆のことを行う必要があります。「7時~5時だったら、このくらいの距離になるんだ」というふうに、自分が出す距離を目で覚えていきましょう。転がった距離じゃなくて、“落とし場所”でOKです。

 

――パットでいったりきたり……以下同文。

やはり振り幅とスピードです。確かにグリーンには上がったり下がったりの差があるけれど、カップまで打つわけじゃないからね。ここまで打つという場所を決めて、その場所に打つんだから。“振り幅”がわかれば、きっともっと上手くなれます!

 

――ありがとうございました。後編は吉村先生のかかりつけの整骨院に舞台を移し、後半ラウンドに関することはもちろん、ゴルファーの体メンテナンスについても訊いていきたいと思います。先生、後半もよろしくお願いします!

 

 

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先生の最新著書です。振り幅についてもっと知りたいかたは、ぜひご一読を。

 

 

【後編】の更新は来週。お楽しみに♪

 

 

取材協力

ゴルフの窓口 タカゴルフプラン http://www.takagolfplan.co.jp/

※吉村史恵先生は「ゴルフの窓口 タカゴルフプラン」の運営する【狛江ゴルフスクール】にて火、水、金曜日を担当。上記HPからお問い合わせください。

 

 

 

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