2010年4月24日

飾るたのしみ

今日は東京はあたたかいです。

昨日まではまた冬のコートを

引っぱりださなければならないほど寒かったのに。

そんな昨日、5月の作家さんとしてご参加いただく

熊谷 直人さんの取材&撮影に行ってきました。

撮影場所は、以前もご協力いただいた

広尾にあるインテリアショップ「SIGN」さんです。

いつもほんとにありがとうございます!

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熊谷さんは雨の中、大きなバッグに

10点も作品をご持参くださいました。

梱包を解きながら、
どこに置こうかなぁと考えるのが一番たのしいとき。

 

素敵なインテリア空間に

熊谷さんの作品をいろんなところに置いてみると

あたかも前からそこにあったかのように自然。

10点の配置はあっと言う間に決まって

撮影スタート。

 

前回とはレイアウトが変わったショップ内。

ガラスの上に配置されたテーブルと椅子。

斬新です。


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新しい家具もたくさん入っていました。

学校の机と椅子?

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相変わらず、不思議で魅力的なオブジェたち。

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自然の造形って、なんてすばらしいでしょう。

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撮影の様子。

すっかりSAMメンバーになってしまった
カメラマンの
樋渡さん。


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インタビューの様子。

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熊谷直人さんの作品展は

来月5月スタートです。

是非みなさまご期待ください。


SIGN

〒150-0012

東京都渋谷区広尾3-2-13 1&2F

ほんとに素敵なインテリアショップです。

ご興味のある方は是非、足を運んでみてください。 
(kubo) 

2010年4月18日

ゆっくり、やさしく

今日は日曜日。

東京は本当に久しぶりのぽかぽか陽気で

街にはひとがたくさん。

原宿にあるROCKETというギャラリーに

知人であるカメラマン:東 泰秀さんの個展に行ってきました。

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写真はそのとき、その場所にある、

においとか空気とか気配とか想いとかそういうすべてを

焼き付けるものだと、だれか写真家のひとが言っていたけれど

ほんとにそうだなと東さんの写真を見ていると思う。
 

白い壁、小さなスペースに並べられたひとつひとつの画面は、

常に優しくてやわらかくて
そこに流れる時間もとてもゆっくりに感じます。

眺めていると、ゆっくり呼吸したくなるほど。

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今回の写真展は、とてもプライベートなもの。

昨年この世を去ってしまった
かけがえのない存在の大きさと記憶が、

写真となってたくさんの物語を伝えてくれます。
 

「その先には何があるんだろう。」
彼がレンズを通して見つめてきた

毎日の風景、大切なひとたちとの時間を眺めていると

やわらかな光のなかで桜がはらはらと散るあの一瞬に似た

切なさと愛しさが心をすっと通り抜けていく感じがしました。

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東 泰秀

「その先のゆくへ。」

ROCKETにて今月20日(火)までです。

是非、みなさまご覧ください。


東 泰秀(Yasuhide Azuma)

京都生まれ。イギリス遊学中に写真と出会い、学ぶ。帰国後、スタジオ勤務を経て、96年にフリーランスのフォトグラファーへ。ファッションと雑貨の撮影を中心に、雑誌、書籍、広告の仕事などを幅広く手がける。08年より拠点を大阪から東京に移し、同年ポラロイド写真集『loophole』を刊行。
http://www.loopholes.jp/
(kubo
) 

2010年4月16日

SMALL MUSEUM TOUR vol.1

このシリーズでは、日本各地に存在する
「スモール・ミュージアム」を探訪し、ご紹介していきます。

 

第1ミュージアム:「万華鏡専門店 リトルベアー」(代官山)

日本の万華鏡界の第一人者である
山見
浩司さんにお話を伺ってきました。

 

万華鏡専門店 「リトルベアー」代表 山見 浩司さん

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Y:実は福岡に行っていてちょうど昨日帰って来たところです。万華鏡展があったので、その展示と合わせて手作り教室の講習会を開いたんですよ。あの、テレビでこのギャラリーをご覧になったんですよね。

 

K:はい。きっかけはテレビだったんですが・・・。万華鏡という幼い頃から慣れ親しんでいるもの、小さい子供から年配の方まで、分け隔てなく楽しめるその身近な存在に魅力を感じていて。そのテレビ番組にちらっと山見さんが出ていらして、山見さんというクレジットを拝見して、そこから調べてやっと来れました。

 

Y:へぇ、なるほど。偶然番組をご覧になったんですね。

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K:山見さんはスクールもやられていますし、もちろん作られたものを販売されています。ここは、教室と作業場とショップということですが、山見さんのミュージアムとしても機能していますよね。

その活動や、取り組み方も含めて「カレイドスコープの世界」をお伺いできたらと思います。

まず、山見さんが万華鏡に興味をもたれたきっかけを教えていただけますか??

 

Y:一番最初は、子供の頃、縁日のようなところで万華鏡を見たと思うんですけども。それを覗いてみて、子供ながらにすごく不思議な体験をしたような感じがして、ずっと頭の中に残っていたんです。でも、まぁその時はまさか大人になってこいう仕事をするとは思ってなかったんですけど。その記憶がどこかに残っていて20歳過ぎて、アメリカに留学をした時、あるギャラリーに立ち寄って何気なく望遠鏡のようなものを覗いたら、実はそれは万華鏡で、目の前に模様がバッと広がるような、とてもきれいな映像が見えて。ただその、子供の時ももちろん不思議で綺麗だなと思っていたんですけど、またそれとは違った綺麗さっていうか、そういうものがあったんですね。まぁそれは、筒型ではあったんですけど、紙の筒とかちりめんとか和紙のようなものではなくてガラスで出来ていたんですよ。だから、オモチャというよりも、やっぱりひとつの芸術作品みたいな、そういう感じで。「こういうものがあるんだ」って、ビックリしたし、すごく感激した。そこでまた頭の中に万華鏡が焼き付けられた。あの映像がね。それが原体験です。

その後、アートの公募展に、等身大の犬のオブジェを作って、中にライトを入れ込んだものを作ったんですが、結果はダメで手元に戻って来てしまって、いろいろ考えて「もうひとひねりしてみよう」ということで、その犬が目の黒いブルテリアっていう犬なんですけど、片目が黒いっていうのが特徴で、その目を覗き込んでみるものにしたら、どうかなぁと思い浮かんで。そこで、あの昔見た万華鏡だって思ってね.・・・。

 

K:そこで結びついてくるんですね。

 

Y:そうなんです。でも犬だから、通常の万華鏡みたいに手で回すわけにもいかないということで自動モーターで回そうっていうことを思いついたりして。それで円盤にいろんな絵を描いたものを回すものを作ろうと、とりあえず作ってまた違う公募展に出したんです。そしたらその時は佳作をいただいた。そのときは発表を待たずにアメリカ旅行に行っていて、アメリカに家族から「佳作だよ」って連絡をもらって、すごいビックリして。表彰式に向けて日本に帰って来て、初めて賞をいただいた。

 

K:それが最初の最初の万華鏡?

 

Y:そうですね、一番最初に作った万華鏡というと、そうなりますね。

 

K:山見さんのホームページ見させていただいたんですけど、そのワンちゃんいたような気が。

 

Y:いますいます。それです。

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それから結構、なかなか面白いなぁなんて思い始めてね。そのうちにいろんな人が集まってきて。「あぁ、日本にもこんなに万華鏡が好きな人がいたんだ」ってね。コレクターや、昔からお店で万華鏡を売っていた人などが繋がって、それから何となくだんだん作り始めるようになったっていう感じですかね。

何人かで集まって話して、これだけの人がいるんだから力を合わせて何か出来ないかっていうことで、「日本万華鏡倶楽部」っていうのを立ち上げたんですよ。

 

K:その頃そういった活動をされていたグループは他にいらっしゃらなかったんですか?

 

Y:いえ、一切いないですね。万華鏡作っている人もいなかったですし。

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K:じゃあ、先駆けですね。第一人者っていう風にテレビでも紹介されていました。

 

Y:いやもうほんと、見様見真似ですよ。アメリカや海外には前から作家もいたし、作品もあったので、日本にもそれらを輸入して販売しているお店とかあったので、実際に行って覗いてみて、はじめは独学で少しずつ作っていった。材料はなかなか手に入らなかったですよ。

 

K:ほんとに一から、教えてくれる人もなく、自ら学んでいかれたんですね。特にご苦労された点とかありますか?

 

Y:まぁ、もちろん、万華鏡の構造も全く知らなかったし、材料は何を使っているのか、どういう風に鏡を組んでいるのかなど知識がなかったので、ノウハウを取得するのに時間がかかりましたね。いろいろ調べたり、アメリカにも行ったりとか。

万華鏡の世界大会というのがアメリカで開かれているっていうのをその頃知って、向こうの作家といろいろと交流をして、どういうのを使っているんだとか、いろいろ聞いたりして。そうこうしているうちに、こういう材料があるんだよとかね、入手方法を聞いたりとかして。まぁ、最初は時間かかりまたね、そういうのが苦労と言えば苦労だけど、たいした苦労じゃないですよ。そういうのも楽しかったし、苦しい苦労というのはなかったかもしれない。

 

K:倶楽部っていうものを作られたのは、15~6年前ってことになりますか?

 

Y:そうですね。

 

K:万華鏡の存在は、もうずいぶんと前から私の中であるんですけど、15、6年前っていうとそんな昔じゃないですよね。

 

Y:そうそう、最近ですよ。

 

K:日本ではまだ歴史が浅いんですね。

 

Y:日本に万華鏡が入ってきたのは、世界で万華鏡が初めて発明された3年後に江戸時代の頃に入って来ているんです。発明されたのは1816年なんですけどね。ただ、一般的には全然広まらなくて、殿様クラスの人しか見られないものだった。

 

K:万華鏡の本場ってどこなんすか?

 

Y:発明されたのは、スコットランドです。物理学者が発明したんですけどね。

 

K:世界大会が開かれるのはアメリカなんですよね?

 

Y:今いちばん盛んなのはアメリカだと思いますけどね。

 

K:コレクターもかなり、日本にもいらっしゃるみたいですが。

 

Y:そうなんです。好きで集めてるっていう人が結構いるんですよ。

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K:材料は今はもう日本でも手に入るんですか?

 

Y:そうですね、やっと日本でも作ってくれる所が出てきました。いろんなメディアで取り上げられたりして、万華鏡っていうものを知ってもらう機会が増えて、作る人も少しずつ増えてきているので、すこしずつ需要は増えたんでしょうけど。

 

K:、山見さんのこれまでの代表作というか、これがすごく自分的には気にいってるんだっていうものは何かありますか?

 

Y:舞妓の万華鏡。これで世界大会で最優秀作品賞をいただいたんです。

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K:舞妓さんの万華鏡。日本人ならではですよね。

 

Y:そうですね。世界大会なので、日本的なものを持って行こうと思ってね。あと、この他に、金閣っていうのもあります。

 

K:今後の活動とか、今後の野望、夢などをお聞かせいただけますか?

 

Y:万華鏡が少しずつ広まってきたとは言っても、まだまだ「万華鏡」って聞くと「あ、あのオモチャの」って言う人がほとんどです。オモチャじゃなくて「こんな万華鏡もあるんだよ」って広く、世の中に広めたいし、見るだけじゃなくて作るのも楽しいってことを知ってほしいと思うので、今やっているような手作り教室なんかをずっと続けていきたいなと思っています。

あと、この間まで夢があったんですけど、叶えられてしまったしなぁ。次の夢を考えているところです。

 

K:えぇ、叶った夢っていうのは何だったんですか?

 

Y:自分が、万華鏡の中に入ってみたいっていう夢です。

いつか作りたいなって思っていたんですけど、伊豆高原に、僕が作ったというか、あちらのミュージアムの館長さんと一緒に13メートルの万華鏡を作ったんです。その中に入ったから夢が叶った。

 

K:あの、世界一大きい万華鏡ですね。今度伊豆に行ったときにはぜひ拝見したいと思います。

(Y:山見氏 K:香川 2010年3月30日 リトルベアーにて) 

 

SAMより

 

印象的だったのは、

万華鏡について語る時の山見さんの眼。

「万華鏡の魅力は、神秘的な輝き」と語ってくれたその眼の輝きは

未来をみつめた強い意志を感じました。

2度と同じ映像に出会うことがないという神秘。

一瞬にして消えてなくなる儚さと、

次に映し出される映像への期待感が背中合わせの光の世界。

万華鏡への思いは薄れることなく、

万華鏡へのEXPECTで少年のように光り輝いていました。

 

独自の美学を追い続ける山見さんの活動を

SAMは応援していきます。

そんな山見さんの経営するお店は代官山の駅からすぐ。

ぜひ、足を運んでみてください。

素敵な光の世界が広がっています。

 

(kagawa)

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山見 浩司(やまみ こうじ)
 

1961年、東京生まれ。

日本初のステンドグラスアートスクール卒業後、

カリフォルニアに渡り、サンタモニカカレッジにてデザインを学ぶ。

帰国後、ステンドグラス工房に勤務。

退社後「リトルベアー」をオープン。

1995年、アメリカ ブリュースター万華鏡協会に入会。

万華鏡愛好家を集め、「日本万華鏡倶楽部」を結成。

2001年、カリフォルニアで開かれた

カレイドスコープコンベンションにて最優秀作品賞を受賞。

2006年、伊豆高原の万華鏡ミュージアム

「アトリエ・ロッキー 万華鏡館」にて、

世界初・世界一の巨大万華鏡「SPACE WALK」の制作に携わる。

また、雑誌などのメディアに日本の万華鏡第一人者として紹介され、

日本各地で万華鏡の手作り講座を行うなど、精力的に活動中。 

2010年4月 1日

田村 久美子「A Piece of The World」展スタート!

今日から4月に入りました。

東京の桜もほぼ満開です。

少しでも長く咲き誇る桜をみていたいものです。

 

久しぶりに晴れた先週土曜日、

4月の作家、田村久美子さんの取材&撮影に行ってきました。

撮影場所は阿佐ヶ谷にある田村さんのご自宅。

桜まだ咲いてないねぇ、なんていいながら

てくてくとみんなで歩いて到着。

撮影の前にまずは一服ということで

ほうじ茶とお菓子をいただきました。

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お菓子のとなりにコロンコロンと転がっているのが

田村さんの作品。

ほんとにちっちゃいんです。

テーブルの上に芝生と地平線と空が

いくつも転がっているなんて

なんだか不思議でしょ?

 

そして、いつものようになごやかムードで撮影スタート。

 

こんなところにも、芝生と地平線と空。

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インタビューの様子。

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いたるところに、作品があります。

オレンジ色の円柱は座れる作品。

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お庭で撮影してみたり。

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一列に並べてみました。

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構成を考え中。

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小さな世界のもつ魅力。

小さいからこそ届けられるもの。

丁寧に真剣にお話してくださったインタビューも

是非、ご覧ください。

眺めていると、ほんわかしあわせな気持ちになってきます。

それではみなさま、本日スタートの

田村 久美子「A Piece of The World」展、どうぞご覧ください。

 

また、4月3日より練馬区立美術館にて

「春の嵐:日藝美術出身の若手作家たちの今」展に

出品作家として参加されています。

詳細はホームページをご覧ください。

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(kubo) 



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