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2012年12月11日 09:06

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株式会社 オリエンタルランド 営業本部営業一部 係長 鈴木学氏

構想のチカラ第二弾は、上半期の売上げが過去最高を記録したオリエンタルランドにスポット。上半期の入場者数は前年同期比23.4%増の1325万人と、震災前の水準を上回り、客単価も同5.1%増の10,410円といずれも過去最高となった。彼らのリピーター戦略と新規顧客獲得戦略について聞いた。

 

永遠に完成しないテーマパーク

お客様に飽きさせない仕掛け

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ミッキーマウスとミニーマウス ©Disney

 

―リピーターが9割を占める、と大々的に報道されていました。そのポイントをお伺いさせてください。

鈴木 実は、東京ディズニーリゾートの来園者は昔から9割がリピーターでした。そもそも、ディズニーテーマパーク※は、ウォルト・ディズニーが残した言葉である「ディズニーテーマパークは永遠に完成しない」というコンセプトで成り立っています。テーマパークの運営には、リピーターとなっていただくことが不可欠なんです。そのためにも、一度来ていただいただけでは満足できないほどのボリューム、そして、他では味わえない楽しい思い出が作れること、さらに新しい魅力が次々と出来上がること―を前提にディズニーパークは成り立っています。

※ディズニーテーマパーク:ディズニー作品等をテーマにしたテーマパークの総称 

 

―確かに1度訪れてみた人がその魅力に取り付かれて、再び訪れたくなる人がほとんどではないかと思います。

鈴木 規模が小さく、1日で満足されてしまう規模であれば、次に訪れる機会を逸してしまいます。そして、たとえすべて回り終わったところで、そのときの体験が楽しいものでなければ、次にまた来ようとは思えないはずです。こうした来園した際の満足度と、次に何かあるという期待感がリピーターとなっていただくためにはとても重要な要素なのです。次の来園機会へと繋がる期待感を持っていただくために、当社では新しいアトラクションやエンターテインメントを導入したり、季節ごとに趣向を凝らしたイベントを投入したりしています。

 

「時」をプロデュース

SNSで“楽しみ方”随時配信

 

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クリスマスパレードの様子 ©Disney

 

―来園者を飽きさせないための独自の取り組みはございますか。

鈴木 最も訴求力が強いコンテンツは、アトラクションの新設や周年イベントの展開です。今年は『トイ・ストーリー・マニア!』が人気で多くの方にご来園いただきました。しかし、ハード整備には、かなりの費用が掛かります。それに入念な打ち合わせを行い、構想段階から数年の期間が必要となってきます。一方、イベントは、年ごとで改良を重ねています。例えば、4月のイースターや10月のハロウィン、そしてクリスマスなど季節に応じた期間限定のイベントを年間を通じて行っていますが、毎年、少しづつ変化をつけることで、お客様を飽きさせない工夫がなされています。

 

―「時」をプロデュースしているのですね。SNSも好調だと窺っています。

鈴木 SNSを取り入れたことで、より来園したい欲求を駆り立てていくことに成功していると思っています。SNSはツイッターから試験的に始めました。予想以上の反響をいただき、今では、フェイスブック、ミクシィ、ユーチューブ、LINEなどを駆使しております。SNSは、自社で行えるツールとなるため、今、注力している部分です。キャラクターやショー、パークの風景など東京ディズニーリゾートの様々なシーンがフェイスブックやミクシィと連動している東京ディズニーリゾート・ブログでアップされると、SNSに登録いただいている方がその写真をシェアし、さらに多くの方へと共有いただいています。自分の思いが、同じ趣向を持った人に共感してもらえれば、やはりうれしいですよね。人気記事ランキングなどの楽しい企画も展開しています。

 

顧客単価は過去最高

ダッフィー関連商品に人気

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ミッキーとミニーと一緒にショーに出演するダッフィー ©Disney

 

―顧客単価が過去最高と報道されています。今年、顧客単価を引き上げた要因についてお伺いさせてください。

鈴木 顧客単価は、チケット・飲食・グッズの3つの要素で成り立っています。チケット単価については、料金改定による影響が最も大きく反映されてきます。飲食・グッズで顧客単価については、魅力的な商品の提供によって増加が見込めるものです。先ほどのご来園いただくきっかけとも連動しているのですが、限定イベントから誕生したオリジナル商品を投入することもその一つです。また、ここ数年はダッフィーに関連する商品が人気を集めています。ダッフィーは、オリエンタルランド発のキャラクターです。商品開発の担当者が米国のディズニーパークで販売されていたディズニーベアにヒントを得て、日本仕様に仕立て直したものがダッフィーです。開発当初は、名前すらありませんでした。しかし、今では、たいへんな人気商品となりました。日本で限定的に扱っていた商品ですが、いまや世界に広がっています。

―2010年3,377円だった商品販売収入が、2012年3,796円と上昇傾向にありました。ダッフィー人気も手伝って、顧客単価が過去最高を記録したのですね。

鈴木 そうですね。ダッフィーに続き、ダッフィーのお友達、シェリーメイも人気を博し、好調に推移しています。また、2012年度は東京ディズニーシーの10周年イベント商品も好調に推移しました。飲食についても、ワンハンドフード、片手で食べることができる食事が人気を集めています。

次回は、新規顧客開拓についてお伺いします。

 12月17日に配信を予定しています。