私がつくる、未来への処方せん | セルフドクタークラブ 



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上田市 上田電鉄別所線上田駅長

春原貞良さん

すのはら・さだよし1966年上田丸子電鉄入社。翌年甲種電気車運転免許取得(電車運転の免許)、丸子線運転士になる。69年別所線運転士、72年交通事業部自動車整備係へ。92年駅助役、94年別所温泉駅長、01年駅長兼駅務区長。07年退職後ハーモニカ駅長として活躍中。


「お客様を笑顔にしたい」と自ら電車に乗り込み、ハーモニカの演奏でもてなすユニークな駅長は、“ハーモニカ駅長”と呼ばれるようになった。ハーモニカのやさしい音色に合わせ、乗客たちが懐かしい曲を合唱する電車は人気を集め、廃線の危機に瀕していたローカル線はイメージアップ。全国から「ハーモニカ車に乗ろう!」ツアーも組まれている。きっかけは小さなことでもいい。大事なのは、成功するまで現場に立ち続けることだ。

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笑顔で帰っていくお客様を見送る時が幸せ

上田市を走るローカル線の車内に響く、ハーモニカのメロディと歌声。小さな子どもから高齢者まで、乗客の年齢層は様々だ。

車内でハーモニカを吹き始めたのは約10年前。待合室に大勢いたお客様を楽しませたい。どうしようか。ポケットには、前日に敬老会の余興で使ったハーモニカが入っていた。
「何か歌いましょうか?」。ハーモニカを手にお客様に声をかけていた。その日をきっかけに、今も車内で吹き続けている。
「自分が吹くハーモニカが、旅の思い出になってくれたらいい」
『千曲川』、『高原の旅愁』、『青い山脈』、『上を向いて歩こう』、『どじょっこふなっこ』などの歌詞カードを配り、ハーモニカに合わせて全員で大合唱だ。歌詞を知らない小さな子どもも、大人の口真似で歌う。日本語が分からない外国人はリズムをとって楽しんでいる。
「お客様の様子、年齢層に合わせて曲を選びます。大切にしているのは、全員に話しかけること。とにかく楽しくなるように。そろそろバトンタッチしたいけど、第二の人生はまだ描けていないから、とりあえず自分ができることを」

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別所線の別所温泉駅。ヤマトタケルによって発見されたと伝えられる信州最古の温泉がある。郷愁を誘うレトロな駅舎。

 

 

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別所温泉駅から下之郷駅まで13分間、ハーモニカ駅長のおもてなしが続く。

 


目指すは日本一のローカル線!

昭和(1966)年、上田丸子電鉄(現・上田電鉄)に入社以来、電車をこよなく愛してきた駅長が描き続けてきた夢は、同社に唯一残った別所線を〝日本一のローカル線〞にすることだ。
「60で定年を迎えてからは1年ずつ更新してやってきましたが、何が日本一か、どうすれば日本一になれるのか、いまだに具体的には分かりません。でも、自分が吹いてきたハーモニカが成功のきっかけぐらいにはなってくれたかなぁ。成功というのはちょっとしたきっかけ、工夫で導かれると信じています」

目標は大きい。そう簡単には叶わない。だから、いい。揺れる電車に立ち続けてきた足が痛むようになり、医師や整骨師からは「仕事をやめるしかない」と言われているが、明日のお客様のために、できる限り続けていきたい。

「上田電鉄の浮き沈みをどう乗り越えるか。とんでもないことに首を突っ込み、自分から仕事をつくってしまったけど、始めたからには成功させたい。まだまだ闘いの途上。諦めずにやっていくだけ。よろめいたら、やめるしかないですからね」

 

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