「絵本作家さんと話そう」

 

PBすすめ!宮沢ゆかりさんインタビュー 

 <その2

 

前回に引き続き、宮沢ゆかりさんのインタビューをご紹介。

今回は、宮沢さんが「100Bebes」(あらすじ)などの作品作りの上で

欠かせない道具のお話や、

制作の特徴や絵本へのこだわりが明らかに! 

 

 


 

 

 

「愛するのは、

 

 鉛筆と垢抜けないキャラクター」

  

 

 PB研究員

「100Bebes」はその鉛筆で描かれた

モノトーンの独特のイラストがとても印象的ですが、

この画風はずっと続けているんですか?

 

宮沢さん

学生時代に鉛筆で描いたイラストが褒められたことがきっかけで、

そこからずっとですね。

でも、使っていけばいくほど、

鉛筆の事がどんどん好きになっていきましたね。

 

PB研究員

『使っていくほどに』なんて素敵ですね!

具体的にどんなところが鉛筆の魅力ですか?

 

宮沢さん

独特の風合いはもちろんだけど、

鉛筆そのものもなんだかかわいいって思うんですよね。

鉛筆はカッターで削るんですけど、その作業も楽しい。

微妙な濃淡も表現できるし、細部まで書き込めるので

鉛筆で描くことはとっても気に入っています。

それに、鉛筆がだんだん短くなってくると『頑張ったなー』と、

完成したイラスト自体以外のところでも

充実感を感じられるのも魅力かな。

 

絵本のちから鉛筆.jpgのサムネール画像

  

  

 

 

 

 

 

 

 宮沢さんが実際に使っている鉛筆たち。

すべて丁寧にカッターで削られています。

  

 

PB研究員

でも、カラーにするとか、鉛筆以外の手法にしてみようと

思ったりはしませんか?

  

宮沢さん

ときどき考えます

アクリルガッシュで描いていたこともあるんですよ。

でも最近は、いざ制作となると、

鉛筆で描いたイメージが浮かんできて、

結局鉛筆での制作になっちゃっていますね。

でも平面の作品とは別に、

学生時代からポップアップ絵本も作っていますよ。

こちらはみんなカラーです。

CIMG9381.JPG

 

 

 

CIMG9377.JPG 

 

 

宮沢さんが学生時代に作った

ポップアップアート絵本を

見せていただきました!

とても細かな作りと可愛さで一同感動。

ぜひ今度宮沢さんを先生に招いて、

ポップアップのワークショップをしたい!

 

 

 

 PB研究員

絵本に戻って、

「100Bebes」をはじめ、宮沢さんの描くキャラクターは

とっても個性的ですが、モデルなどはいるんですか?

 

宮沢さん

特定のモデルとか、決まったキャラクターはいないけど、

私はポッチャリしていたり、ほっぺが赤かったり、

髪型がヘルメットみたいだったりとか、

少し垢抜けない雰囲気の子かわいいなぁと思うので、

そういった感じのキャラクターを描くことが多いですね。

  

PB研究員

なるほど!そういった垢抜けなくて可愛いキャラクターと

鉛筆の風合いが基盤となって、

宮沢さん独特の世界観を作っているんですね。

 

portrait-yoroshi_r1_c1.jpg
 

 

こちらは宮沢さんの

ホームページに掲載の女の子。

確かに、ぽっちゃりしていて頬っぺが赤い!

 

 

 

 


「絵本は自分が表現したいと思うものを」

 

PB研究員

「100Bebes」は描くのに時間がかかりましたか?

 

宮沢さん

結構かかりましたね。

100人のあかちゃんが登場する場面や

窓が101個の家が出てくる場面はかかりました。

でも、手間をかけた分、良いものになってくれたらいいなぁ

思ってやっていました。

でも時々、コピペしたら楽だろうなぁって

頭をかすめたんだけどね(笑)

ただ絵本の制作には、実際に描くことよりも、

お話を考えたりキャラクターや画面全体の構図を考えたりする

ことの方がより時間がかかっちゃうこともよくあります。

今も新たな作品に取り組んでいるんだけど、

ハッピーエンドではないお話もいいかな?と

考えているんですよ。

 

PB研究員

それはどうして?

 

宮沢さん

先日、たまたま読んだソ連が舞台の本が、すごく後味が悪くて

 

PB研究員

後味の悪さがよかったんですか??????

 

宮沢さん

そう、それがなんだか新鮮で。

絵本ってハッピーエンドなお話が多いけど、

そうじゃなくて、

読んだ後にちょっとモヤモヤが残るお話

あってもいいかなと思って。

   nousa-2.jpg

 

 

 

 

 

 

次回作に登場するウサギの

 イラストを特別に公開!

 この黒ウサギは一体何を企んでいるのか!?

  

 

PB研究員 

でも、今日本で出版されている絵本となると、

中々そういう感覚が受け入れられづらいのかもしれませんよね。

みんなに受け入れられるような作品を作らなきゃとかは思いませんか?

 

宮沢さん

絵本などの作品作り以外の仕事だと、

そういう風に切り替えてできるんですけど、

絵本だとそういう事がどうしてもできない

うーん、一応試しに描いてみても、いいアイデアが浮かばなくて、

結局いいやってなっちゃう。

絵本はやっぱり自分が表現したいもの、

よいと思うものを描きたいなー

 

★インタビュー3へつづく★

 


 


<PB研究員感想>

ハッピーエンドじゃない絵本。どんな感じになるかとっても楽しみ!

確かに本でも、映画でも、幸せでない結末は、とっても後に残ります。

でもそれってその物語について、ずっと考えることになると思いませんか?

なんでああなっちゃったのかな、あの時こうしていたら、などなど。

逆に自分の想像の中で、幸せの結末を描いていけるような気がしました。

インタビューはいよいよ次回で最終回、ぜひお見逃し無く!!

 


宮沢ゆかりさんプロフィール

2002 日本児童教育専門学校 絵本創作専攻科 卒業

2003 2003イタリア・ボローニャ国際絵本原画展 入選

2005 「MIS PRIMERAS 80,000 PALABRAS」(Media Vaca)Ilustrarte 2005
Biennial International Exhibition of Children’s Book Illustration 入選

2006 「Erase 21 reces Caperucita Roja/21人の赤ずきん」(Media Vaca)

2008 1st CJ Picture Book Festival Exhibition and Awards 入選
         「100 Bébés」(Lirabelle)

2009 「TODOS LOS SERES HUMANOS NACES LIBRES E IGUALES」(Media Vaca)

2010 「100 Bébés-Kamishibai」(Lirabelle)

 

宮沢ゆかりさんホームページ

http://www1.odn.ne.jp/yukarimiyazawa/

宮沢さんの作品もたくさん見られます!!

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コメント(3)

■ ゆめ :

誰にも媚びない独自の世界観は、強い力がありひきつけられますね。最近英語やフランス語の絵本を購入したのですが、言葉がわからなくても見ていて感動がありました。絵本の力はすごいですね。

■ はしの :

もっと道具が見てみたいな。
鉛筆の固さは?使いやすいカッターとかあるのかな?

PB研究員さんが言われているように、幸せでない結末は、記憶に残りますが、私の場合は、思い出したくないので忘れてしまうことが多いです。(現実的な問題ならば、解決すべき問題として、頭の隅に残しておきますが。)
「幸せの結末を描いていける」場合は、きっと結末に、こっそりと”救い”が隠されているのではないかと思います。”救い”が見えない世界では生きていけないです。

■ みやざわ :

みやざわです。
コメントどうもありがとうございます。
ゆめ様
わたしも、読めないけど、外国の絵本にひきつけられちゃいます。もちろん、日本の絵本にも、ひきつけられるものがたくさんありますが。
絵本のチカラって、ほんとにすごいですよね。

はしの様
鉛筆は、たくさん持ってます。…で、いろんな固さのものを使ってますよ。
カッター、私が使ってるやつは、100円カッターみたいなやつです。
これが抜群に使いやすいかどうかは??ですが、もし、鉛筆をカッターで削るなら、カッターはこの作業専用にした方がよいかもですよ。鉛筆を削ったカッターで、紙とか切ると、よごれちゃうので。

ではでは。

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