銀座の一等地にある”絵本の王国”
教文館 子どもの本のみせ
『ナルニア国』に行ってきました
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『ナルニア国』という店名から自然と期待が高まってしまうこの お店は、銀座4丁目交差点が目の前の、中央通りに面した 好立地。日本と世界の一流ブランドのお店が立ち並ぶ一角です。 そこに赤ちゃんから高校生までを対象とした子どものための本が 1万5000冊そろう素敵な空間がありました。
教文館のビルの6階、エレベーターを降りたとたん 明るくおだやかな空気に包まれました。 『教文館 子どもの本のみせ ナルニア国』 〒104-0061 東京都中央区銀座4-5-1 TEL.03-3563-0730 FAX.03-3561-7350 営業時間/10:00~20:00 年中無休 http://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/
真っ先に目に飛び込んできたのは”低い本棚”。 子どもが手を伸ばしてとれる高さなのです
『ナルニア国』の店内は明るく広々としています。 それというのも、フロア中央に並ぶ「ロングセラー」の本棚は 子どもの手が届く2段までの高さだから。 「子どもの本のみせ」ならではの配慮が嬉しいですね。 ちなみに「ロングセラー」の本棚には、日本語の絵本で50年ほど 前のものから、原書となると100年近く経つものまであります。 ただし2段しかないので、物量的に厳選せざるを得ません。 そのため新刊がこの棚に並ぶのは容易なことではないのです。
フロア中央に並ぶ背の低い「ロングセラー」本棚
店長の川辺陽子さんがこの世界に入るきっかけとなったのは 子どもの頃に大好きだった『ドリトル先生』!
川辺さんは大学を卒業してすぐ、当時渋谷にあった児童書 専門店『童話屋』で1年3カ月あまりアルバイトをしたことから 絵本との関わりが始まりました。 実は『ドリトル先生』が大好きで、どちらかというと絵本よりも 児童書からこの世界に足を踏み入れた川辺さん。 『童話屋』での仕事上の必要性から、はじめて絵本のことを 真剣に勉強したそうです。 その後大型書店の児童書を担当した後、『ナルニア国』の 立ち上げとともにこのお店に移って来ました。 その時の責任者は『童話屋』でお世話になった先輩。 その人に誘われての転職でした。
『ナルニア国』店長の川辺陽子さん。 手にしているのは最近読み聞かせのときに 付き添いのお父さんにすごく受けた 『ひとまねこざる』(H.A.レイ/文・絵 光吉夏弥/訳 岩波書店/刊)。 大人にとっても絵本の読み聞かせは純粋に 楽しめるのだとあらためて感じたそうです。
★ナルニア国 子どものためのお話会
毎月第2・第4土曜日/午後2時~・午後3時~ 3~5歳児対象(大人の付き添いの方もOK)/無料 予約なしで参加できます。 99年オープン以来、続けているイベントです。 本選びから読み聞かせまで『ナルニア国』のスタッフが 担当しています。 お子さんはもちろん、付き添いのお父さんやお母さんたちも とても楽しんで聞き入ってくださるそうです。 最近は読み聞かせボランティアの相談を持ちかけるお客様も 増えてきたとか。 そんな場合にも絵本に詳しいスタッフがアドバイスしています。
「子どものための良い本を集めたフロアを作りたい」。 先代社長の長年の夢から『ナルニア国』は誕生した
オープンした1999年当時、『ナルニア国』は8階の片隅の現在の 4分の1ほどの狭いスペースでした。 しかもロングセラーの絵本だけの取り扱いというこじんまりとした ものだったそうです。 実はそれは、「子どものための良い本を集めたフロアを作りたい」 という、故中村義治前社長の長年の夢だったのです。 その後2002年に、6階に過去1年間に出版された子どもの本が 一覧できる「子どもの本新刊コーナー」を開設。 さらに2004年に二つのフロアを合わせ、6階にロングセラーから 新刊書まで約1万5000冊をそろえた子どもの本の専門店として 現在のかたちになりました。
こちらの棚が過去1年間に出版された子ども向けの 本を無選別に集めた「新刊コーナー」。 1年経つとスタッフが検討してフロア中央の 「ロングセラー」の棚へ移動するか図書館などへ寄贈 するかに分かれます。なかなか「ロングセラー」認定 されて残れる本はないという厳しい現状だそうです。
新しい本選びのご提案につながる ギャラリー『ナルニアホール』
ロングセラー中心の売場だと、基本的に本の構成が変わり映え せず、いつ来店しても同じ本が同じ場所にあり、見た目の変化も 乏しくなってしまいがちです。 ただし子どもの本は対象年齢によって選択肢が変化するので、 大人の本と違ってそれはけっして悪いことではありません。 それでもお客様へ本選びの新しい発見などをご提案したいと 考え、ギャラリー『ナルニアホール』を有効活用しているそうです。
「新刊コーナー」の脇から入る『ナルニアホール』 撮影時には『三国志絵本 原画展』が展示中 でしたが、現在は動物記で有名な『シートン展』が 開催されています。7月12日(火)まで。
絵本を定期的にお買い求めのお客様に便利な 忘備録を兼ねた購入記録サービス
銀座という場所柄もあって、『ナルニア国』では贈答用に絵本を 選ぶ年配のお客様が多くおみえになられます。おそらくお孫さんや 親戚のお子さんへのプレゼントなのでしょう。 定期的に来店されて絵本を買われるお客様が増えているため、 ご希望の方にはこれまで買った絵本とダブらないように 個人の購入記録をコンピュータ管理するサービスがあります。
取材が終わってお店をあとにするときも、シニア世代の二人連れ がイソイソと店内に入っていかれました。 お孫さんへのプレゼント探し? あるいはご自分へのごほうび?
絵本は買う人ももらう人も、 読み聞かせる人も読み聞かせてもらう人も、 みーんなが笑顔になれて素敵です。
★次回は川辺さんおすすめの絵本をご紹介します。 お楽しみに! (ミヤタ) |
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ゆうききよみさんと
「鉢&田島征三
絵本と木の実の美術館」
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NO.23「ゆうききよみさんとの出会い」と、NO.27 きょうの絵本 「どうして? どうして?」でご紹介したゆうききよみさんは、刺繍 絵本アーティストの活動と平行して、新潟県十日町市の山中に ある「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」でスタッフとして 働いていらっしゃいます。 最初は一般客として美術館に訪れたそうですが、あまりにも素敵 な場所なので、その後何度も足を運び、ついにはカフェのスタッフ 募集に迷わず応募したのだとか。
インタビューでは、刺繍絵本のこと、鉢の美術館のこと、どちらも 素敵なお話をうかがえました。
●ゆうききよみさん 1981年宮城県生まれ。新潟県十日町市在住。 2004年東北芸術工科大学デザイン工学部 生産デザイン学科テキスタイルコース卒。 現在、刺繍絵本アーティストとして活躍中。 URL:http://yukikiyomi.petit.cc/
★ゆうききよみさんの『どうして? どうして?』を 購入ご希望の方は、「PB Cafe」宛てにご連絡ください。
刺繍絵本への想い
「こどもたち、昔こどもだったおとなたち、 小さい頃のわたしの不思議にこたえる絵本を描きたい。 小さい頃だっこしてもらったおかあさんのエプロンのにおいを 思い出すような、そんな絵本を描きたい。」 (ゆうきさんのブログより)
テキスタイルを専攻していた学生の頃から、ゆうきさんは 布には物語があると感じていました。そのため、提出した課題や 制作した作品には、必ず物語をつけたそうです。
そんなゆうきさんですから、刺繍と絵本がドッキングしたのも ごくごく自然な流れだったのでしょう。
ブログで書かれているようにゆうきさんの物語のテーマは こどもや、昔こどもだったすべての人がほっとできるような 日常のささやかな出来事。 自分の体験がベースになった、なつかしさとしみじみとした 安らぎを覚える作品ばかりです。
ひと針ひと針、糸をさしていくたびに 想い出がかたちになっていきます。 新作絵本もゆうきさんの子ども時代の お話になる予定です。楽しみですね!
「鉢&田島征二 絵本と木の実の美術館」への想い
鉢は、まわりを山で囲まれた小さな集落。村の過疎化が進み 2005年春に、集落で唯一の小学校「真田小学校」はついに廃校 となり取り壊されようとしていました。 しかしこの学校を残したいという集落の人たちの熱い想いと 絵本作家の田島征三さんの心強いプロデュースによって 09年「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」のひとつの 作品として再利用されることになり、生き返ることができたのです。
作品は、からっぽになった校舎を舞台に、最後の在校生と 学校に住みつくオバケたちとの物語。空間絵本『学校はカラッポ にならない』の誕生でした。 その物語が校舎いっぱいに広がって、体験型の絵本美術館と なり訪れる人を楽しませてくれています。
おばけのトラペトト。教室や体育館など校舎の 一つひとつが絵本の1ページになっています。 Photo/Takenori Miyamoto + Hiromi Seno
体育館いっぱいの流木オブジェ。ワイヤーが 入り口の巨大なししおどし「バッタリバッタ」に つながっています。鉢の山からしみ出た湧き水で 「バッタリバッタ」の頭がいっぱいになると バッタはお辞儀をします。その動力がワイヤーを 伝わり、体育館中の流木オブジェが踊り出す という壮大な仕掛けです。 Photo/Takenori Miyamoto + Hiromi Seno
流木に木の実を接着する作業をする鉢集落 のお母さんたち。ほとんどの人が「真田小学校」の 卒業生です。美術館の制作に集落の皆さんが 協力されました。そしてみんなの美術館が 出来上がりました。
校長室と職員室は「Hachi Cafe」になりました。 ここでは魚沼産コシヒカリと季節の焼き野菜、 妻有ポークを使ったスペインの郷土料理「アロス」 が食べられます。 もしかしたらゆうきさんがサーブしてくれるかも!
冬になると、雪に囲まれたすり鉢状の地形の中にすっぽり 入ってしまう「鉢」という集落。雪の山越えは慣れていないと 難しそうなので、夏場のうちに訪れようと思いました。その際には もっと詳しく現場ルポを掲載しますのでお楽しみに! (ミヤタ)
●鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館
〒948-0111 新潟県十日町市真田甲2301-1 TEL&FAX 025-752-0066 開館時間/10:00~17:00 入館料/大人500円 子ども250円 e-mail ehon_to_kinomi@tsumari-artfield.com URL http://www12.ocn.ne.jp/`ehon2009
★交通アクセスについては上記URLでご確認ください。
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