2011.11.5更新

絵本のチカラブログ

新しいURLについて

 

本日11/5(土)より

下記URLとなります。

お手数ですが、ブックマークの変更を

お願いいたします。

http://www.jlds.co.jp/ehon_no_chikara/

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2011.11.1更新

 

ブログリニューアル

11月5日(土)スタート!

 

 

  

 いよいよ今週末、11月5日(土)

 「絵本のチカラ」の新しいブログをスタートいたします。

ブログ名もこれまでの「PBカフェ」の愛称から

ストレートに「絵本のチカラ」に変更。

”絵本の魅力と可能性を探る研究所”というキャッチコピーのもと

絵本のことをこれまで以上に深く、幅広く

ご紹介していきたいと考えています。

どうぞお楽しみに!

 

◎◎特別公開◎◎

こちらが新しいロゴバナーです!

 

ehon02.jpg

 

 

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2011.10.11更新

 

  

[お知らせ]

 

 

PB cafeは近々

 

生まれ変わります! 

 

 

 

  

 長らく更新が滞っておりますが、絵本のチカラプロジェクトでは

これまで以上に楽しく、そして夢を語り合える場にするために

現在、当ブログをリニューアル中です。

近日中(10月中旬)に新しいスタイルの

『絵本のチカラブログ』として再開いたしますので

 今しばらくお待ちください!

 

 『絵本のチカラブログ』では

メルマガ会員を募集して旬な話題をお届けしたり

会員のみなさまも参加していただける

さまざまな絵本イベントも企画していきます。

また、FacebookやTwitterと連動して

ライブな情報交換ができるようにいたします。

 

 

ぜひ、今後とも当ブログに遊びにいらしてください!

よろしくお願いいたします。 

  

 

◎◎特別公開◎◎

こちらが新しいトップページの絵柄です!

 

rogo.jpg 

 

 

 

 

 

 

 

 

   
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2011.8.29更新



うらわ美術館


 

「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」



世界の絵本がやってきた

    




 

  

うらわ美術館では学芸員の滝口明子さんからブラティスラヴァ

世界絵本原画展の成り立ちや特徴、日本人作家の応募・入選

状況、さらにはチェコ・スロヴァキアという土地について丁寧に

解説していただけましたのでご紹介します。

 

 

 

 

 

ブラティスラヴァ図録.jpg

第22回ブラティスラヴァ世界絵本原画展の図録

表紙を飾る絵はグランプリ受賞作品

タシエス(スペイン)の「まいごの幼子」の一場面が

使われています

 

 

 

 

世界平和のために。そして次世代を担う子どものための

絵本の発展のために始まったコンクールです 

 

 

 

 

—日本の巡回展は、いつから、どのようなタイミングで開催されて

いるのですか? 

 

滝口: ブラティスラヴァ世界絵本原画展(以下BIB)は1967年の

第1回展以来、チェコとスロヴァキアの分離で揺れた1993年を

除き、2年に1度スロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで

開催されています。

日本では2000年以降巡回展が開催されるようになり、現地開催

の翌年に1年間かけて日本各地を巡回します。

現在うらわ美術館で開催しているのは22回目のBIB2009の巡回

展で受賞者11名(うち1名は日本人作家)と出品した日本人作家

8名の原画作品、そして各国の出品絵本を展示しています。

ここで開催される前に2010年の夏から平塚市美術館、千葉市

美術館、飯田市美術博物館と飯田市川本喜八郎人形美術館

(同時開催)、足利市立美術館の4カ所を回り、うらわ美術館が

最後になります。

次のBIB2011は今年9月1日あたりから現地での開催がスタート

し、日本には来年の夏にまたやって来ます。来年はうらわ美術館

が立ち上がり館となっているので続けて1年後の開催となります

が、原則としては2年に1度の開催です。

 

  

  

—開催される美術館は毎回、同じところですか? 

  

滝口: 中核となる美術館を除くとその時々によって違います。

うらわ美術館では2002年からずっと開催しています。

 

  

  

—BIBの審査基準は、すでに出版されている絵本であることと、

1作家につき原画10点だとうかがいましたが、展示も10点される

のですか? 

  

滝口: 現地では、2×1メートルの決められたスペース内に展示

するという制約があります。たとえば今回、金牌賞を受賞された

智内兄助さんの作品は各1点が大きいものでしたので、展示が

難しかったそうです。

 

  

  

—賞の形態はどのようになっていますか?

 

滝口: 1位が「グランプリ」で1名、2位が「金のりんご賞」で5名、

3位が「金牌賞」で5名となっています。

 

 

 

—日本での国内選考の際、出版社からの強力なプッシュといった

ような影響が及ぶことはありますか?

 

滝口: それはまったくありません。あくまでも、(社)日本国際児童

図書評議会(JBBY)の呼びかけによって、各出版社から様々な

作品が寄せられたものの中から、5名の選考委員が国内選考を

行います。1国あたり15名までが応募可能ですが、今回日本から

は作家9名の作品が選ばれました。

ちなみに今年4月にうらわ美術館で展覧会を行った堀内誠一さん

も審査員をなさっていました。 

 

 

  ブラティスラヴァ図録.jpg

 

うらわ美術館 039.jpg

 学芸員の滝口明子さん

北欧の絵本に出てくる妖精のような

チャーミングな方で、あまりにも

”ブラティスラヴァ”に似つかわしくて

嬉しくなってしまいました♪

 

 

 

 

—ところで滝口さんご自身はこれまで絵本とはどのような関わり

をもってこられたのですか? 

 

滝口: うらわ美術館の学芸員として5年ほどやっています。実は

専門は絵画修復で、以前は修復の仕事をしていました。美術史の

分野ではイタリア美術です。私がうらわ美術館に入った年の夏に、

美術館がBIB展を開催していましたので、それ以来、本当に少し

ずつですが絵本のことを勉強してきました。

 

 

 

—ずっと絵画に携わってこられたのでしたら、絵本にもすぐに馴染

めたのではないですか? 

 

滝口: それがまったく違ったんですね。普通の絵ですと平面に

いて様になればいいですし、サイズも制限がありません。

ところが絵本は見開きで1枚の絵を見せると、センターラインが

出来てしまう。また本を開くときの角度によって見え方が違って

きてしまう。絵画と同じように平面で見ていいなと思っても、絵本に

なると残念に見えてしまうことがあって、難しいなと思います。

 

 

 

—印刷したときに発色が違ってしまうこともありますね。

 

滝口: 日本やアメリカ、イギリスなど印刷技術が発達している国

ならいいのですが、そうでない国もあるので、BIBでは各国の印刷

技術の格差を考慮して、絵本ではなく、原画による審査になって

います。そのことによってより多くの国の参加や受賞の可能性が

広がるのです。

 

 

 

—そのための原画10点による審査というわけですね?

 

滝口: それと原語によるテキストの問題もあります。今回出品した

37カ国の作品それぞれの絵本には原語による文字が付いている

わけです。ところが本選では37カ国すべての原語を審査員たちが

読めるわけではありません。

翻訳されたテキストは付いていますが、やはり原語で読んでこそ

の魅力、味というものがあるので、言葉の壁を取り払うためにも

原画に特化した審査になっているのです。

それでも審査上の課題はまだまだ残されています。

絵本コンクールで、絵本でこそ活かされる絵は評価されていないと

いったことなどについては、苦心しているようですが残された課題

です。

 

 

 

—そもそもBIBが始まったきっかけはどのようなものだったので

しょうか?

  

滝口: BIBが始まった1967年というのは、まだ東西冷戦構造が

あった時代です。そんな状況の下、世界平和のために、そして

次世代を担う子どもたちが読む、絵本の発展のために始まり

ました。BIBにはとても熱い思いが根底にあるのです。

 

 

 

—ボローニャ展との比較になりますが、あちらは個人が直接

応募できることからも、クリエイターと版元のトレードの場といった

色合いが濃いように思います。対してすでに出版化されている

作品で国内審査を経てきたものを審査するBIBの最大の目的は

何になるのでしょうか?

 

滝口: BIBに入選することでそれぞれの国でその絵本に興味を

持つ人が増えると思うのです。つまり自国の絵本をとりまく状況の

アップにつながっているのではないでしょうか。

チェコ・スロヴァキアという土地は昔から他国の支配を受けて自国

の民族性や母国語を否定されていた時期が長かったのです。

そうした中で起きた民族運動で自国の文化を子どもたちにいかに

伝えるかということで絵本は深く関わってきました。

ですからBIBは、平和への願いとともに各国の子どもたちに自国

の文化や言葉を正しく伝えるということを重要視しているように

思います。文化としての絵本を大事にするということをひしひしと

感じますね。

 

 

 

 

海外と日本の作家の絵の違いが面白い。

それが自国の今の絵本文化だと言えるのかもしれない 

 

 

 

—今回で22回目ということですが、受賞作、出品作の特徴や傾向

などでお気づきになったことはありますか?

 

滝口: 毎回感じていることは、重厚な作品が選ばれているという

ことです。海外の作家さんは自分の技術をスマートに表現される

方が多い。一見してその技術力がわかる絵が多く、そういった絵

がまた好まれる。一方、日本の場合はもうちょっと子どもの目線に

下りよう下りようとしている、言ってみれば“へたうま”の絵を描く人

が多いように思います。

 

 

 

—長新太さんのあたりからその傾向はありますね。

 

滝口: その通りですね。最近の日本の絵本は、長新太さんの系譜

が好まれているようですが、BIBでは受賞が厳しいのです。

ただ、“へたうま”というのは上手くなければ“へたうま”ではないん

ですよ。その“うま”の部分がなかなか伝わりにくい。それで毎回、

悔しい思いをしているんです。

たとえばささめやゆきさんの絵ですが、海外の人にはこの絵の

良さが伝わりにくい。でも、絵本の原画として評価するべき点が

多いと思うのです。

どういうことかというと、自転車がカーブを曲がる場面の絵を絵本

にして見ると、角度が付いてカーブが急カーブになってスピードが

加速されているかのように見ることができます。

また映画館の場面では、見開きで展開することによって、映画館

の広さが強調されるという効果が生まれます。

こういった平面だけでは分からない工夫がなされているということ

で、秀逸な作品だと私は思うわけです。

 

 

 

 

  ささめやゆき画像.jpg

 日本からの出品作の一つ

ささめやゆきさんの「だんまり」。

絵本になったとき、このカーブはさらに鋭角になり

ものすごいスピードで通り抜ける絵が生まれます

ⓒささめやゆき

 

 

 

 

—たしかに原画だけでは分からない絵のチカラが存在しますね。

  

滝口: そうなんです。だからうらわ美術館では、必ず原画の近くに

絵本を置いておくんです。BIBの展示スタイルは、各美術館に任

されていますので、すべての美術館がそのスタイルとは限らない

のですが、少なくともうらわ美術館では絵本を見ていただかなくて

は本当の良さが伝わらないと考え、そのスタイルでやっています。

 

  

  

 

 智内兄助.jpg

金牌賞を受賞した 智内兄助さんの「ぼくがうまれた音」。

絵本の文章は近藤等則さん。

瀬戸内、来島海峡の渦潮を聞きながら生まれ育った

世界的なジャズ・ミュージシャンの文と画家の絵。

同級生だった二人の芸術家にとって

処女作の絵本だそうです

ⓒ智内兄助

 

 

  

  

—今回受賞された智内兄助さんの作品はそういう意味では海外

の審査員にもわかりやすかったと言えますね。

 

滝口: 昭和の香りが色濃く、とても日本的であるし、海外の重厚な

作品にひけをとらない厚みがありますね。

それでも国内選考で、海外の基準に合わせて作品を選ぶ必要は

ないと思うのです。今、日本の絵本で評価されていることを基準に

選ぶということでいいと思います。そしてそれこそがBIBの精神に

沿うわけですから。 

 

 

 

—今の日本の子どもたちが好きな絵本、大人が子どもに与えたい

絵本、それらが国内選考に残っていることが大事ですね。

 

滝口: 賞がすべてではない、文化としての絵本、ということに尽き

るのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 BIB2009その他の日本からの出品作

 

 

 

あべ弘士.jpg

あべ弘士「ねこのおいしゃさん」

ⓒあべ弘士

 

  

 

 

荒井良二.jpg

荒井良二「えほんのこども」

ⓒ荒井良二

 

 

 

 

こしだミカ.jpg

こしだミカ「ほなまた」

ⓒこしだミカ

 

 

 

 

スズキコージ.jpg

スズキコージ「とんがとぴんがのプレゼント」

ⓒスズキコージ

 

 

 

 

 

高畠純.jpg

 

 高畠純「どうするどうするあなのなか」

ⓒ高畠純

 

 

 

 

 

つかさおさむ.jpg

つかさおさむ「おばあのものがたり」

ⓒつかさおさむ

 

 

 

 

山口マオ.jpg

山口マオ「わにわにのおでかけ」

ⓒ山口マオ 

 

 

  

うらわ美術館でのBIB2009年展は8月31日まで。日本の絵本と

世界の絵本、原画と絵本、それぞれを比較できる楽しい展示会

です。残り日数はあとわずか。

ご都合の良い方はぜひ行ってみてください!(ミヤタ)

 

 

 

 

 

 

 

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2011.8.19更新

 

 


うらわ美術館


 

「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」



世界の絵本がやってきた①

 

   

  



 

 

こんにちは!

私、インターンシップでお世話になっている昭和女子大学3年の

アキモトと申します。

絵本のチカラプロジェクトに参加させていただき、ブラティスラヴァ

世界絵本原画展の取材に同行してまいりました!

 

 

 

 

ポスター.jpg

 

 「ブラティスラヴァ世界絵本原画展

~世界の絵本がやってきた」

期間/8月31日(水)まで

場所/うらわ美術館

住所/さいたま市浦和区仲町2-5-1浦和センチュリーシティ3F

開館時間/10時~17時(入場は閉館30分前まで)

観覧料/一般 600円 大高生 400円 中小生 無料

休館日/月曜日

TEL/048-827-3215

http://www.uam.urawa.saitama.jp/

 

 

 

 

 

  CIMG1344.JPG

 うらわ美術館はJR浦和駅西口を降りて、徒歩7分

センチュリーシティビルの3階にあります 

 

 

 

 CIMG1345.JPG

  木目を基調としたあたたかみのある

落ち着いた雰囲気の受付エリア

 

 

 

今回で22回目。

世界最大規模の絵本原画展

 

ブラティスラヴァ世界絵本原画展は、2年に一度スロヴァキア

共和国の首都・ブラティスラヴァで行われる世界最大規模の

絵本原画展です。

今回は2009年に行われた第22回展に出品された作品が展示

されています。

日本からは1967年の第1回展以来、1993年を除き継続して出品

しています。

日本国内の巡回展は2000年からはじまり、うらわ美術館で最初

に展示を行ったのは2002年です。

国内審査は各出版社から寄せられた作品を、(社)日本国際児童

図書評議会(JBBY)が選考委員5名によって出品作を絞ります。

選ばれた作品は原画がブラティスラヴァへ送られ、4日間に

わたる国際審査にかけられます。

出品条件は絵本がすでに出版されていること。1作家につき10点

の原画とその絵本(2冊まで)が審査の対象となります。

 

2009年展では世界37ヶ国から344名の絵本作家の原画作品

2437点が出品されています。

その中から日本の智内兄助さんが金牌賞を受賞しました!

 

 

★グランプリ(1名)  

 

 タシエス画像.JPG「まいごの幼子」 

 タシエス(スペイン)

ⓒTássies

 

鉛筆でのスケッチ画が展示されていました。

モノクロのスケッチ画は

他の原画とも違った雰囲気でした

 

 

 

★金のりんご賞(5名) 

  

ピート・グロブラー画像.JPG

「色!いろいろ!」

 ピート・グロブラー(南アフリカ共和国)

 ⓒPiet Grobler 

  

絵本には英語とスペイン語の2ヶ国語で

「色」を賛歌する詩が書かれています。

水彩の色使いがきれい♪

 

 

 

★金牌賞(5名) 

 

 智内兄助画像.JPG

「ぼくが生まれた音」

智内兄助(日本)

 ⓒ智内兄助

 

昭和の香りのする絵にあたたかみと

どこか懐かしい雰囲気を感じました

 

 

 

 

CIMG1347.JPG

第1部では受賞者11名の作品が展示されています。

壁面にはその原画が飾られています

 

 

 

CIMG1353.JPG

 原画の近くには座って受賞作の絵本を

手に取れるテーブル。

原画と絵本の違いを感じることができます。

原画には原画の、絵本には絵本の良さがあって

 交互に見比べていると時間を忘れてしまいます

 

 

 CIMG1361.JPG

第2部では37ヶ国の出品国から1冊ずつの絵本と

国内選考を通った9名の日本人作家の

原画と絵本が展示されています

 

 

 

CIMG1381.JPG

さらに特別展示として第3部では

スロヴァキアの隣国チェコ共和国の

家庭用あやつり人形を紹介されています

 

 

他国から支配を受けていた時代があるチェコの人々にとって、

自分たちの伝統、言語を次世代に伝える人形劇は、単なる

おもちゃではなく文化のひとつといえるでしょう。

 

また、うらわ美術館では、8月30日までの毎週火曜日・金曜日の

午前11時~11時30分の間、絵本の読み聞かせ会を行って

います。(自由参加、無料)

 

 

 うらわ美術館 046.jpg

 子供たちも興味津々♪

 

 

絵本の読み聞かせ会の時間を除いた8月31日までの午前10時

~午後5時は、創作コーナー「絵本の世界であそんじゃおう!」

行っています。(自由参加、無料) 

自由に工作したり、絵を書いたりできるコーナーとなっていて

出来上がった作品は展示することも持ち帰ることもできます。

 

ブラティスラヴァ世界絵本原画は8月31日まで!

夏休みの時間を使ってぜひチェックしてみてください♪

                                           (文・写真/アキモト)

 

 

★次回は学芸員の滝口明子さんにうかがったお話をご紹介

します。お楽しみに! 

 

 

 

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2011.8.13更新



板橋区立美術館


 

「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」



に行ってきました ④

    




   

 

板橋美術館 014.jpg

8/14までのボローニャ展!

 

 

前回に引き続きまして、最後の記事では

板橋区立美術館の成り立ちについてのご紹介です。

 

  

☆地域と世界をつなぐ板橋美術館

 

  

—板橋区立美術館はどのような経緯で設立されたのでしょうか?

 

松岡:1979(昭和54)年の5月20日に、東京都23区内初の

区立美術館として誕生しました。現在の板橋区立美術館は

「世界の美術館と張り合える楽しい美術館を作りたい」という

気持ちから活動しています。 


 

板橋美術館のぼり.jpgのサムネール画像
再掲になりますが、私はこちらののぼりがとても大好きです♪
去年からできた新しい賞です。今までは絵本の多様性を重視して賞を設けてこなかったのですが、スペインのSM(サンタマリア)財団による「ボローニャSM出版賞」はボローニャ展のコンセプトに合致しているので新設されました。ボローニャ展入選者の中から35歳以下の若いイラストレーターに奨学金として3万ドルが出され、さらにSM出版社から絵本を1冊出すことができます。そしてその絵本を翌年のボローニャ展で発表して展覧会も行います。経済的に恵まれない若手の作家に非常に大きな機会を与える賞です。
そして去年、審査員が選んだのがフィリップ・ジョルダーノさんでした。彼は今年で31歳になります。

  

 

—なぜ「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を始めたので

しょうか?

 

松岡:板橋区立美術館では、開館当初から他の美術館で

扱われにくいテーマで企画を作って展覧会を行ってきました。

その一つが絵本です。

板橋区立美術が絵本の企画展を始めた当時、

東京の公立美術館で絵本を取り上げているところは

一館も無かったようです。

  

 

板橋美術館 011.jpg今でこそ当たり前に絵本展覧会を見ていますが、実は…!?

 


—絵本を扱っている美術館が無かったなんて驚きです。

  

松岡:絵本の原画を美術品として扱い、一般の大人が見ると

いうことは、実は意外に新しい習慣だと思います。

日本で初めてボローニャ展を開催したのは

兵庫県の西宮市大谷記念美術館でした。

当時、板橋区立美術館の学芸員が訪ねたときに紹介され、

1981年からボローニャ展を始めました。

絵本原画展自体が新鮮なものでしたし、珍しい東欧の絵本原画が

見られるということで注目を集めました。

東欧の絵本は面白い物が多いのですが、東西の対立の時代で

あったために当時は見る機会がありませんでしたから。

1989年に西宮市大谷記念館が3年ほど工事のため

休館することになったので、板橋区立美術館がボローニャ展の

開催準備の業務を引き取ることになりました。

その時から私が担当学芸員となり、ボローニャで直接交渉する

など積極的に関わるようになりました。

 

 

—板橋区立美術館では、展覧会を行う他にどんなことをされて

いますか?

 

 松岡:様々なイベントを企画しています。 

その一つに「夏のアトリエ」という、作家を育てることを目標とした

ワークショップがあります。毎年講師を世界各地から招き、

皆で一週間かけてじっくり作品を制作します。

日本各地から参加応募はたくさんありますが、

参加できるのは20人前後になります。

参加者には出版歴のある人たちもたくさんいます。

ボローニャ展に入選した人もいます。

美術館での教育普及事業で、専門家育成とはっきり打ち出して

いるのは珍しいと思います。

初めの年はスロヴァキアのドュシャン・カーライさん※が来てくれ

ました。作品に対する姿勢がすばらしい方です。

「夏のアトリエ」という名前もつけてくださり、

ワークショップのすすめ方も決めてくださいました。

今でもそれを踏襲しています。講師になるアーティストによって

多少の変化はありますが軸の部分は変わっていません。

 

 

※ドゥシャン・カーライ…東欧を代表する絵本作家。

 

2009年、板橋区立美術館で

「開館30周年記念 幻惑の東欧絵本

ドゥシャン・カーライの超絶絵本とブラチスラヴァの作家たち」

が行われている。

http://www.itabashiartmuseum.jp/art/schedule/e2009-05.html


 

 

 IMG_0030トリミング.jpg真剣な語り声が聞こえてきそう……。

 

 

—特に積極的に行っていることはありますか?

 

松岡:絵本というものを通して様々なことが起きる出会いの場を

作るために、情報をどんどん出していこうと考えています。

ツイッターも始めました。絵本作家を目指しているのに子どもと

ふれあう機会の無いイラストレーターには、子ども向けのワーク

ショップの講師をしてもらいます。お互いに良い経験になります

から。

 

 

—来館者は区内の方が多いのでしょうか?

 

松岡:区内の小中学生全員に招待券を配布していますが、 小さい

お子さんがいる人にもゆっくり展覧会を見ていただくために

一時保育を行う日も設けています。

一時保育を美術館で一番最初に行ったのは

板橋区立美術館です。

未就学児、小学生、中高生、大人までそれぞれを対象にした

イベントを行ってきましたし、今年は翻訳講座も始めました。

絵本には様々な要素があるので、人によってつきあい方も変わり

ます。だからこそ絵本は一言で説明出来るものではないのです。

ボローニャ展という軸を大切にしつつ、出来ることを考えていくこと

で、板橋区を世界とつなぐ役割を担っていると思っています。

講師も受講生も世界中からやってくるので、身近なところから

国際的なつながりを実感できる機会だと思っています。 

  

 

IMG_2910.JPGのサムネール画像

確かにボローニャ展へ行くと、

外国の方を見かけることが多いです。

美術作品への情熱って、いつの時代も熱いですね!

 

 

 

—板橋区立美術館の特徴はありますか?

 

松岡:板橋区立美術館は東京にあるということなどが関係して、

出版社の方やイラストレーターさんなどの絵本関係者が

非常に多く訪れます。

ボローニャ展の開催期間内限定でオープンする絵本のショップ

には、国内で探してもここにしかない絵本がたくさんあります。

それを目当てに来館する方もいらっしゃいます。

ここにくれば何かがあると思っている人たちに対しては、

こちらもできるだけ求められているものをお渡ししたいと思って

います。

とてもありがたいことに、小さいときに板橋区立美術館で遊んで

いた子どもが、母親になって遊びにくることもあります。

小さな建物ですが、美術館ということで、

地域に密着しているところに意味があるのでしょう。

実は来館者は区外の方も多いのです。

あるとき韓国の方が団体旅行で来館されたことがあります。

「イタリアは遠いから、日本にボローニャ展を見に来た」と

言っていました。見たい展示があれば外国まで行くことのできる

時代になったと思っています。

 

 

 

美術館はただ美術作品の展示を行う建物ではなく、

地域に密着しながら様々なイベントや学びの場を作っているから

こそ、すてきな交流が生まれる場になるのだろうな、

とお話を伺いながら思いました。

松岡さん、すてきなお話をありがとうございました!(サイトウ)

 

 

  

 

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2011.8.12更新



板橋区立美術館


 

「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」



に行ってきました ③

    




   

 

かぐや展示.jpgのサムネール画像

「かぐや姫」の展示が見られるボローニャ展は8/14までです!

 

 

前回に引き続きまして、今回の記事では

ボローニャ国際絵本原画展でボローニャSM出版賞を受賞

された、フィリップ・ジョルダーノさんのご紹介をいたします。 

 

 

☆期待の新人 フィリップ・ジョルダーノ 

 

 

—ボローニャ展の入選者には順位をつけないと伺いましたが、

ボローニャSM出版賞とはどのようなものでしょうか?

 

松岡:去年からできた新しい賞です。今までは絵本の多様性を

重視して賞を設けてこなかったのですが、スペインの

SM(サンタマリア)財団による「ボローニャSM出版賞」は

ボローニャ展のコンセプトに合致しているので新設されました。

ボローニャ展入選者の中から35歳以下の若いイラストレーターに

奨学金として3万ドルが与えられ、

さらにSM出版社から絵本を1冊出すことができます。

そしてその絵本を翌年のボローニャ展で発表して展覧会も

行います。経済的に恵まれない若手の作家に非常に大きな

機会を与える賞です。

そして去年、審査員が選んだのがフィリップ・ジョルダーノさん

でした。彼は今年で31歳になります。

 

 


 

かぐや3.jpg

  ふしぎな精霊に守られているかぐや姫。

どんな精霊なのか、すっごく気になりますね

 

 

 

 かぐやひめ表紙.jpg

上の原画は絵本の表紙でこのようになります。

 実はこの絵本、板橋美術館でボローニャ展がスタートして

すぐに売り切れとなってしまい

実際に入手できたのはしばらくたってからでした。

スペイン語のタイトルは

 『LA PRINCESA NOCHE RESPRANDECIENTE』

 

 

 

 

かぐやひめ裏表紙.jpg

こちらは裏表紙。

ボローニャブックフェアのロゴが入っています 

 

 

ボローニャロゴ.jpg

ロゴ部分のアップです!

 

 

 

—彼のプロフィールをご紹介いただけますか?

 

松岡:彼は非常に面白い背景を持っています。

父親はスイス人で母親はフィリピン人、彼自身はイタリアで生まれ

たのでイタリア人といっていますね。

フィリップさんはイタリアの美術学校で学び、ボローニャ展には

2004年に初入選しています。それをきっかけにイタリアやイギリス

の出版社から絵本を出していましたが、去年もボローニャ展で

入選して、そしてSM出版賞に選ばれました。

絵本のテキストは出版社が選んだのですが、それが「かぐや姫」

でした。SM出版賞の国際性を強調したいという主催者側の意図

の表れです。

またSM財団前会長のコルテスさんがフィリップさんの絵を見た

ときにオリエンタルな感覚を感じたということから、日本の物語が

選ばれました。

フィリップさんの母親がフィリピン人であること、さらにフィリップさん

は小さい頃から日本のアニメを見て育ち、宮崎駿の大ファンである

こと、日本へ4回来訪したことがあったことなどは、SM財団の方

たちは知らなかったそうです。

 

 

 

 

かぐや姫と、仮面をかぶった5人の王子様です

 


 

 

—フィリップさんは日本がお好きなのでしょうか? 

 

松岡:そうでしょうね。絵本のお題を見たときには驚いたそうです。 

彼はかぐや姫が月に帰った後の話にも興味を示しました。

富士山の煙は帝が不老不死の薬を山の頂上で燃やしたときに

出たもので、だから山の名前が不老不死のフジという名前に

なった、というエピソードです。

フィリップさんはかぐや姫を描くために日本に長期滞在したいと

考え、現在も東京で生活しています。

絵本を見ると、日本美術の様式をずいぶん取り入れていることが

分かります。

 

 

かぐや5.jpg

二人目の王子がインドで仏陀の聖杯を探すシーンです。

トラの口から誰かの手が出ているのが、分かりますか……?

 

 

 

—展示を拝見しましたが、すごく細かいタッチですよね。

 

松岡:彼は線のとてもきれいな人です。コンピュータで描くことも

ありますが、今回は板に直接描いています。

かぐや姫は人間界と自然界の間にいる存在だと言っていました。

その言葉を表すように、絵の中にはもののけのような存在も

出てきています。

かぐや姫への彼独特の解釈が加えられ、表現された絵本に

なりました。

 

 

フィリップ氏の描く絵の世界観は、とっても複雑で不思議で、

見る人を引きつける魅力があります。

ボローニャ展の図録にもフィリップさんのインタビューが

掲載されているので、ぜひご一読ください!(サイトウ)

 

 

☆次回は、板橋区立美術館の成り立ちについてご紹介します。 

実ははじめて出来た「区立美術館」なんですよ〜!

美術館が好きな人だけでなく、いつか絵本作家になりたい人も

必見です!

 

 

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2011.8.12更新



板橋区立美術館


 

「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」



に行ってきました ②



     

DSC00365.JPGボローニャ・ブックフェアの入り口です

 

 

板橋区立美術館で、ボローニャ国際絵本原画展を担当されている

学芸員の松岡希代子さんにお話を伺いました。

今回の記事では、ボローニャ国際絵本原画展について

ご紹介いたします。

  

☆「ボローニャ国際絵本原画展」とは? 

 

—ボローニャ国際絵本原画展の成り立ちや日本の絵本作家さん

との関わりについて教えていただけますか?

 

松岡:1967年から始まった「ボローニャ国際絵本原画展」

(以下ボローニャ展)は、児童書専門の見本市

「ボローニャ・ブックフェア※」の中で行われている展覧会で、

見本市を商業主義の場で終わらせないためのイベントです。

当時は今ほどイラストレーションの重要性を理解している人が

少なかったために、認知を高めることと、

編集者とイラストレーターとの出会いの場となることを

目標に創設されました。

ボローニャ・ブックフェアでは絵本を売買するのではなく、

絵本の版権などの売買が行われます。そのため来場者は

専門家しかいません。書店で絵本を購入するような、

いわゆるエンドユーザー向けのイベントではありません。

世界各地の出版社が多数出展し、編集者や教育関係者、

図書館司書らが見て回ります。

その中でも一番活発に動いているのは若手のイラストレーター

たちです。

世界中から集まってきては自分の作品を売り込んでいます。

ボローニャ展には18歳以上なら誰でも応募出来ます。

5点1組にした子どもの本のために描かれた原画なら、

出版されていてもされていなくてもかまいません。

子どもの本の世界の幅はとても広く、年齢や生活している場所

といった違いから生まれる多様性を大切にする意味で、

あえてグランプリといった順位をつけずに入選という枠だけが

作られています。80名から100名程度が入選となります。

1978年から日本でボローニャ展を行うようになりました。

兵庫県の西宮市大谷記念美術館のスタッフが

イタリア旅行をしていた時、偶然このイベントを知ったことが

きっかけになったそうです。

ボローニャ展側は見本市のイベントとして展覧会を行っていた

ので、美術館に誘致されるほどの美術的価値があるとは思って

いなかったようです。
 

 

※ボローニャ・ブックフェア……イタリア北部の古都ボローニャで

毎年開催される児童書専門の見本市。

今年は3月28日~3月31日に行われた。

 

 

—絵本に文化的価値を見出したのは日本、ということでしょうか。

 

松岡:そもそも絵本に関する展覧会や原画展を、美術館という

場所で当たり前に扱っている国を日本以外に知りません。

日本は世界で最も絵本に関心が高い国であると言っても

良いのではないでしょうか。

ボローニャ・ブックフェアはイタリアで行われているために、

イタリアに行けばレベルの高い絵本の展覧会があると

誤解されがちですが、私はイタリアで絵本美術館といったものは

知りません。 日本以外の国で注目すべき絵本美術館は

ドイツのトロースドルフ美術館とアメリカのエリック・カール美術館

でしょうか。エリック・カールさんは美術館をつくるために

日本の絵本美術館からアドバイザーを招いたり、調査のために

板橋区立美術館の様子を見にいらっしゃったりしていました。

  

 

IMG_2367.JPG

ブックフェアの様子です

 

  

—日本人作家の応募を増やすために、板橋区立美術館では

具体的にどのような活動をなさったのですか?

 

松岡:日本語の応募要項を作成して配布したり、

雑誌のインタビューを通して広報したり、

講演会や応募者のための説明会を行ったりしてきました。

それが功を成したのか、80年代の終わりから90年代にかけて

急速に応募者が増えました。入選した人にはボローニャ展で

売り込みをするための傾向と対策を積極的に伝えましたし、

それを作家たちが実践したところ、日本人作家が面白い作品を

持ってくると言って外国の出版社が興味を示すようになりました。

それから、日本人作家の絵本がまず外国から出版されて、

その作品が日本へ逆輸入されるという現象が起き始めたのです。

一番有名な例が三浦太郎さんですね。

2002年頃には既にイラストレーターとして成功していましたが、

絵本は1冊も出していませんでした。

板橋区立美術館のボローニャ展を見て応募し、入選したことが

絵本を出すきっかけになりました。 

 

 

くっついたアヒル全部.jpgのサムネール画像

当ブログのNO.33でもご紹介した三浦太郎さん!

ボローニャ展がきっかけで絵本を描くようになったんですね~

 

 

 

—板橋区立美術館とボローニャ展は絵本を出すための

窓口のような役割を担っているのでしょうか。

 

松岡:そうかもしれませんね。「三浦太郎さんがボローニャ展を

きっかけに絵本で成功した」と知られるようになると、それに刺激

された人が集まるようになりましたし。

現在、ボローニャ・ブックフェアに行く日本人作家は数えきれない

ほど増加しました。 初めての売り込みではうまくいかなかったので

もう一度挑戦する、といって出直す人もいますし、

出版社が決まった作家を集めてミーティングをしている様子も

見かけました。作家が仲間を作ったり、仕事を見つけたりできる

場になってきました。

ボローニャ展は参加型の展覧会です。絵本を出版するための

入り口です。

決して終点ではなく、入選してからどう進んでいくかを

自分で決めることになります。自分の作りたい作品を作って、

読者の手に取ってもらうのが作家の最終目標でしょうから。

そこに至るまでのひとつの機会がボローニャ展です。 

 

 

絵本作家を目指す人にとって、登竜門であるボローニャ国際絵本

原画展。この記事をご覧になって興味が湧いた方は、板橋区立

美術館のホームページに記載されている要項をよく読んで、

 ぜひぜひ応募してみてくださいね!

 


 

板橋区立美術館 イタリア・ボローニャ国際絵本原画点情報 http://www.itabashiartmuseum.jp/art/bologna/index.html

 

板橋区立美術館 2012年ボローニャ展応募要項 http://www.itabashiartmuseum.jp/art/bologna/apply.html

 

Bologna Fiere(ボローニャ市見本市協会 英語とイタリア語の

ホームページです)

http://www.bolognachildrensbookfair.com/

 

EhonLab(三浦太郎さんのホームページです!)

http://www.taromiura.com/

 

 

☆次回は、特別賞を受賞されたフィリップ・ジョルダーノさん

についてご紹介いたします!(サイトウ)

 

 

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2011.7.29更新



板橋区立美術館


 

「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」



に行ってきました ①

 

   

   

 

 

板橋美術館外観.jpg

  かわいらしい入り口が目に飛び込んできます

 

東武東上線成増駅からバスで10分、木々に囲まれた緑豊かな

土地に板橋区立美術館はあります。

夏の暑い日でも、木陰から吹く風がとても心地よい場所です。

 

 

板橋美術館のぼり.jpg

ユーモラスなのぼりもかわいい♪

 

2011年は日本人入選作家が19人!

イタリア・ボローニャ国際絵本原画展



ボローニャ展、そして板橋区立美術館についての詳しいお話を、

この記事を含む4回に分けて紹介して参りたいと思います!

第1回目の本日は、ボローニャ国際絵本原画展の様子を

紹介したいと思います。 


 

1981年から始まったイタリア・ボローニャ絵本原画展も、

今回で31回目を迎えました。

2011年は世界58カ国2836人ものイラストレーターから

応募があり、20カ国76作家が入選となりました。

その中にはなんと、日本人入選作家が19人も!

板橋区立美術館の展示室では、その全入選作品と、

特別展示としてフィリップ・ジョルダーノ氏による

絵本原画を展示しています。

 

 

展示室1.jpg

壁の色が絵本の世界をひきたててます♪

 

 

 

ハチドリ.jpg

『くちばしの本』 

オスカー・ボルトン・グリーン (イギリス)

 

 

 

エレナのウサギのダンス.jpg

『ゾウさんゾウさんウサギさん』

 藤本将 (日本)

  


作家ひとりにつき、5点の絵本原画が展示されています。

原画の一つひとつをじっくりと見ると、手法も、大きさも、表現して

いる内容も、本当に作家それぞれ違っていて、絵本の多様性を

実感させられます。

自分のお気に入りの作家を見つけてみてくださいね。

  

 

 

かぐや展示.jpg

 フィリップ・ジョルダーノ氏による特別展示は、

『かぐや姫』の絵本の原画です

 

 

 

かぐや1.jpg

『かぐや姫』  

 フィリップ・ジョルダーノ (イタリア)

 


 


彼独自の視点と、日本の美術や自然などを観察して学び取った

手法が複雑にまじりあって、今まで見たことのないような世界観が

美しい色彩とともに表現されています。

じっくり見れば見るほど、線の美しさと表現の細やかさにハッと

させられます。

 

展示室では原画作品だけでなく、実際に絵本となっている様子を

手に取って見ることが出来るようなっています。

一枚絵としてみたときと、絵本のページの一枚になって、物語と

なっている絵をめくるときとは、また違ったおもしろさを感じること

が出来ます。絵本に夢中になっていて、童心に帰っていた自分に

気づいたり……。

  

 

110708-4.jpg

 作品のグッズもかわいいものばかり。

今年から会場内にグッズコーナーができました!

Tシャツに缶バッジは集めてそろえたくなる

かわいさです。

トートバッグは缶バッジとセットで

デザインされています!

 

 

 110708-1.jpg

ポストカードは1枚50円とお手頃な価格♪


 

 

カフェボローニャ.jpg

 毎年好評の「カフェ・ボローニャ」では

イタリアの雰囲気を感じさせるパンや

甘さ控えめのケーキなど、軽食を楽しむことが出来ます。

くるみサブレ、オレンジトップ、トマトのフォカッチャは

今年の新作です♪

 

 

 

パン.jpg

なんておいしそう…!

 

 


さらに、「カフェ・ボローニャ」の絵本ショップも注目しなくては

なりません!

国内ではなかなか手に入りにくい絵本が、ボローニャ展の期間

だけ販売されています。入選作家の絵本も手に入りますよ。

毎年人気のある外国の絵本はすぐに売り切れてしまいます。

ここで買い逃すと、もう手に入らないかも!?


 

 

110717.jpg

 さらにさらに、絵本に関するイベントも

盛り沢山です!

 

  

7/17日(日)には、アストリッド・リンドグレーン賞をとった絵本作家

のキティ・クローザー氏を招いて、「わたしの絵本づくり」という講演

会も行われました。

その他、絵本好きの人にも、絵本を作ってみたい人にも、とっても

タメになるイベントがたくさんありますので、板橋区立美術館の

ホームページでチェックしてみてくださいね。(サイトウ)

 

 

 

★イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

会期 2011年7月2日(土)~8月14日(日)

開館時間 午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日 月曜日(但し7/18は祝日のため開館し、翌日休館)

観覧料 一般600円 高・大生400円 小・中学生150円

20名以上団体割引、65歳以上高齢者割引、身障者割引あり

毎週土曜日は、小・中・高校生は無料で観覧できます。

 

主催/

板橋区立美術館

日本国際児童図書評議会(JBBY)

 

●板橋区立美術館

〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27

TEL: 03-3979-3251

FAX: 03-3979-3252

展覧会テレホンサービス 03-3977-1000

公式ホームページ http://www.itabashiartmuseum.jp/art/index.html

 


 

次回は、ボローニャ展について担当学芸員の松岡希代子さんに

伺ったお話を掲載予定です!

 

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2011.7.22更新

 

  

きょうの絵本

 

バージニア・リー・バートン作

 

『ちいさいおうち

 

 

 

  

  

『教文館 子どもの本のみせ ナルニア国』店長の川辺陽子さん

がすすめる絵本の3冊目は、バージニア・リー・バートンの

『ちいさいおうち』です。

 

 

『ちいさいおうち』

バージニア・リー・バートン作 石井桃子訳 岩波書店刊

 

ナルニア国 012.jpg

 

 

「きょうの絵本」でこの絵本が登場するのは種村由美子さんのとき

(バックナンバーNO.25)に続いて2回目です。

取材させていただいた2店の店長さんふたりがたてつづけに

選ばれたことに、この絵本の素晴らしさを再認識するとともに

3.11以降の日本をとりまく厳しい現実を振り返らずにはいられ

ませんでした。

 

あの穏やかな時間の流れのなかで、いつもそこにたたずんで

変わらない『ちいさいおうち』の存在。

小さい子は小さい子なりに、おとなは深く深く、いくつになっても

読める美しい絵本です、と川辺さん。

 

どうなるんだろうとハラハラされられますが、最後は自然の中に

戻り幸せをつかむことができる『おうち』に一緒に素直に喜べる

ことが、この絵本の最大の魅力であり、忘れられない1冊にして

いますともおっしゃっていました。

 

川辺さんの言葉を聞きながら、今の日本は、日本の国土は

あるいは未来の子どもたちは、

これまでの私たちと同じように素直にこの”共感”を覚えることが

できるのだろうか、とふと不安な気持ちも覚えました。

 

『おうち』のように、日本は自然をとりもどし幸せになれるだろうか、

いやむしろ、よりいっそう自然と幸せをとりもどした『おうち』への

思いが強まっているかも、

などなど、これまでとは違った見方をしている自分に気づき

ました。なんともやっかい(!)なことになりました。

 

この絵本を知らない方がいたら、ぜひ読んでいただきたい、

今こそ読んでいただきたい1冊です。(ミヤタ)

 

 

 

       

 

 

 

 

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