これまでは、バーチャルの世界の中で、イメージが先行し、あらゆるアイデアが発信され続けてきました。しかし、いま根底から覆ろうとしています。自分の足元にある情報を整理し、リアルが醸成されてきた実績に注目していくときです。安全に対する意識に急激な変化が表れてきました。サスティナビリティは必須条件といっても過言ではありません。つまり、長く使われ続け、すでに安全が確立されたものにしか、安心が宿らないということです。そのため、それを見つめなおし、新たな改良を加え、再提示していく。「リアル、先行せよ」とは、このように現実を踏まえて時代の潮流と照らし合わせながら次の一手に取り掛かることを呼びかけたキーワードとなっています。現実の世界で使われているものと使われていないものとを見定め、選別していく。いい商品、いい知恵はリペア、リユースを繰り返し、使い込まれていきます。その道具は質感を変えながらも、道具に対する認識論のなかでは、つながっています。リアルを先行することによって生み出された道具は、安心を内包した道具となります。バーチャルとリアルは反転しています。今はリアル先行の時代であることを心に留めておきましょう。
<紹介事例>
■“リアルクローズ”を神秘的に演出。
金融不安の中で開催された2012-13秋冬コレクションの主役は、“リアルクローズ”。奇想天外なものが“ファッション”と思われたのは昔の話。今、デザイナーたちに問われているのは、リアルクローズをどう魅力的・神秘的に演出するか、だ。「バーバリー・プローサム」のショーは、“タウン&フィールド”のテーマが示すようにリアルクローズ一色。「ステラマッカートニー」は、カーディガンスーツなど着やすくて純粋にかわいいアイテムを、コレクションの中にきちんと挟みこんでいる(AERA 5/7号)
■難解な論文より、簡易なブログを。
米国では難解な論文の代わりに、簡易な「ブログ」を書かせる教育関係者が増えている。名門デューク大学の英文学教授は、その理由を「従来の論文様式では、文章を書く訓練を受けていない創造性豊かな学生の成長を阻害しかねない」と説明する。読者のいるブログは書き手にとって刺激があり、反応がすぐにわかる。しかも、書いていて楽しい。その他、米の多くの大学ではツイッターやパワーポイントを用いた“新しいリテラシー”が台頭(クーリエ・ジャポン 6月号)


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