ダブル・カスタマー

今日、私たちが直面している大きな問題は、私たちの事業を支えてきた従来の顧客が減り続けているということです。これをマーケットチャンスと見ると、どういう顧客像と顧客戦略が必要になってくるのでしょうか。それが「ダブル・カスタマー」コンセプトです。顧客はダブル・カスタマー、トリプル・カスタマーとなって私たちの前に現れています。ターゲットを絞り込みすぎた戦略、顧客像を単一視点で見る見方、それに伴う一方通行のコミュニケーションとチャネル戦略。このような一方的な提供者論理によって、私たちは多くの顧客を失いました。今は社会も市場も、歴史的過渡期です。従来の顧客とこれからの顧客の間に球を投げる発想が重要でしょう。この戦略によって、今までのターゲティングを捨て、新たな顧客と出会い直す時代なのです。顧客像の二重重ね、三重重ねによって、第3の顧客認識、第3の価値創造を生み出すことこそ必要でしょう。顧客はダブル、トリプルの発想と価値観を行ったり来たりしているのです。顧客は狭い枠を超え、アーシアン(地球人)カスタマーになりました。この「ダブル・カスタマー」に向けて、テクニックを超えて、何が本当に大切な価値なのかをぶつけ直し、模索する時代です。 今までの固定した顧客像を捨て、本物のクロス・マーケティングを実践する時代が来たと言えましょう。1人の顧客の中に何人もの顧客がいます。

<事例情報>

■青春小説×ビジネス書=「もしドラ」ヒット。

「もしも高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(もしドラ)」(岩崎夏海著、ダイヤモンド社)がヒット。「泣けるビジネス書」として発売3ヶ月で18万部。主人公のみなみは『マネジメント』に感激し、野球部の存在意義を再定義。部員にマーケティング調査を行って練習方法を改善、甲子園を目指す。「ロングセラーとして200万部を狙っている」(岩崎氏)。経営学の父・ドラッカーと高校野球女子マネージャーのダブル・コンセプトが多層に読者を広げるか (日経MJ3/3)


■マック、「フリーミアム」戦略で1人勝ち。

低価格あるいは無料で客を集め、高価格商品で利益を上げるのが「フリーミアム」(フリー×プレミアムの造語)。日本マクドナルドは無料コーヒー、100円マックなどで客を集め、ニューヨークバーガーなどの高額商品で利益を出し、全店売上高2.6%増。「セットメニューは700円以上しますが、予想の2倍も売れました」(蟹谷賢次コミュニケーション部長)。客の2種類の願望を組み合わせ、来店客数と客単価が相互に補い合うダブル戦略が成功(アエラ3/8号)

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情報分析は谷口正和が担当します

「NEXTHINK」は、マーケティング・コンサルタントの谷口正和が、世の中にあふれる情報をフラットに見渡し「常に『次』を考える姿勢」をもって次なる価値潮流を見切っていく週刊マーケティング情報誌です。経済専門誌からインディーズ・マガジンまで、約100のメディアからその週の新しい事実、特徴的な情報をピックアップし、3つのコンセプト・キーワードに転換、分析。それを裏付ける事例情報と共にファクス又はメールでお届けしています。


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